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高性能なBTOパソコンはデスクトップ、ノートパソコンと限らずグラフィックボードというパーツが搭載されています。グラフィック性能が求められるような使い方をする場合、CPU内蔵グラフィックスではパワー不足のため、グラフィックボードで補うわけです。
例えばゲーム用途に向いた「オンラインゲーム(PCゲーム)におすすめのBTOデスクトップパソコン」やCADに最適な「CADにおすすめのBTOパソコン」には必ずグラフィックボードが搭載されています。
NVIDIAグラフィックボードで代表的な2モデル
グラフィックボード開発会社の大手はNVIDIAとAMDです。シェアで言えばNVIDIAが圧倒しています。どこかの資料で見ましたが、確かNVIDIAがシェアの8割を取っているはずです。
そのNVIDIAはいくつかのシリーズのグラフィックボードを開発していて、代表的なのがGeForceシリーズとQuadroシリーズです。一般的にはGeForceシリーズがゲーム用、Quadroシリーズがクリエイター向けと言われています。
この分類は間違っているわけではありませんが、正しくはありません。あなたがGeForceとQuadroのどっちを選ぶべきか迷っているなら、以下の解説を参考にしてください。
GeForceとQuadroの違い
一番大きな違いは「どのAPIに最適化されているか」です。APIの説明は置いておいて、GeForceはDirectX用、QuadroはOpenGL用と考えておけば大丈夫です。
あなたがプレイしたいゲーム、あるいは使おうと思っているソフトウェアの動作環境を調べてみてください。必ずDirectXやOpenGLのバージョンが記載されているはずです。
例えばオンラインゲームの動作環境を調べると「DirectX 9.0c および DirextX 11」みたいな記述があります。こう書いてあったら「あぁ、このゲームはDirectXで動作しているんだな」とわかります。
一方でCADのソフトはOpenGLとDirectXの両方が書いてあったりします。GeForceはOpenGLをやや苦手としているので、OpenGLが書いてあったらQuadroを選ぶことをおすすめします。
GeForce=ゲーム、Quadro=クリエイター向け とは限らない
ゲームのほとんどはDirectXです。しかしたまにOpenGLのものがあります。有名なのがマインクラフトです。世界中で人気のゲームなので知っているかもしれませんね。マインクラフトはOpenGLなので実はGeForceよりもQuadroのほうがサクサク動きます。(でもマインクラフトは軽いのでGeForceで十分ですけどね。)
同様にQuadroが必ずしもクリエイター向けとも限りません。例えばMMDです。MMDは3Dモデリングや3Dアニメーションのツールです。クリエイター用途ではありますが、MMDはDirectXなのでGeForceのほうが快適に作業できます。
OpenCLならGeForceのほうがおすすめ
世の中のソフトウェアにはDirectXとOpenGL以外のAPIもあります。PhotoshopはOpenCLでフィルターを管理しているので、どちらにも該当しません。
OpenCL用ベンチマークソフトを走らせてみると、GeForceのほうが高いスコアが出るので、OpenCLならGeForceを選んだほうが良さそうです。個人用途ならOpenGL以外は全部GeForceと考えてもいいくらいです。
GeForceは8bitカラー、Quadroは10bitカラー
もう1つの大きな違いに発色数があります。GeForceは8bitカラーなので約1677万色を表現できます。Quadroは10bitカラーなので約10億6433万色も表現できます。
だからDTPのように印刷物の制作をしているとグラデーションの綺麗さに明確な差が生じます。表現できる色が少ないGeForceだとどうしてもカクカクした感じになり、制作物の品質の高さへ影響が出てしまいます。そのため色表現の重視するプロは必ずQuadroを使っています。