10TB以上のHDDに使い道はあるのか

ゲーミングPC用のストレージといえば、今やSSDが一般的ですよね。HDDよりも読み書きが早く、耐久性も高いことから、人気を集めています。

この実用性と人気を兼ね備えたSSDと対照的に、しぶとく生き残っているのがHDDです。特に超大容量(10TB以上)のモデルが販売されるなど、未だに進化は止まっていません。

果たして、10TB以上の超大容量モデルに使い道はあるのでしょうか。

16TBの超々大容量HDDが発売

2019年7月、Seagateから16TBの大容量HDD「ST16000NM001G」が販売されました。企業向けモデルですが、ディスク回転数7200rpm、キャッシュメモリ容量256MB、最大データ転送速度は261MB/sというスペックで、価格は税込86184円です。

こういった大容量HDDは定期的に発売されていて、無くなる気配がありません。一体どのような層が購入しているのだろう…?と考えてみると、以下のようなパターンが想定できます。

  • 企業や事業者が安価なデータ保管庫として活用している
  • 一般ユーザが自宅でNASを構築するために購入している

HDDを積極的に購入する層は、主にこの2パターンに集約されているでしょう。中には、ゲーミングPC用のサブストレージ(Dドライブなど)として購入する人もいるかもしれません。

しかし、純粋なゲーミングPCにはそれほど大きなストレージが必要ないわけです。多く見積もっても、2~3TBあれば十分だと思います。

また、TBクラスのSSDも増えていることから、あえてHDDにこだわる必要性がありません。ここまでくれば「ゲーミングPCに大容量HDDは不要」と言い切ってもよさそうな気がしますよね。

動画作成を考慮すると使い道はあり

ただし、ゲーミングPCを単なるゲーム機として考えず、動画作成用の”母艦PC”として捉えると、大容量HDDにも使い道が見えてきます。

youtubeなどに動画をアップする習慣があると、驚くほどのスピードで動画が溜まっていくでしょう。動画は現状のコンテンツの中で最もサイズが大きなデータであり、ストレージを食いつぶすスピードも圧倒的です。

個人的な感想ですが、動画作成にはまると、数百GBはあっという間に消費してしまう可能性があるのです。

こういった動画特有の事情に応えられるのが、安価で大容量なHDDでしょう。作成中のファイルだけをメインストレージ(SSD)におき、作成済みのものは安くて大きなサブストレージに移してしまえば、手頃な価格で快適な環境が手に入ります。

動画作成に必要な容量を具体的に計算してみる

例えば、15分の動画をビットレート1.5Mbpsで作成したとき、ファイルサイズは約170MBです。ちなみに、動画のファイルサイズは、以下の計算式で求められます。

・動画のビットレート×長さ(秒)÷8(ビットをバイトに変換する処理)

つまり、ビットレート1.5Mbpsの15分動画を10本保存しておくには、約1.7GBの容量が必要です。100本では17GB、300本では54GBになります。「思ったより小さいな」と感じる人もいるかもしれませんが、15分動画の作成には、その数倍の長さの動画が必要ですよね。

再編集を考慮すると、元の動画も保存しておかなくてはなりません。そう考えると、作成する動画の本数×2~3倍程度の容量は確保しておきたいわけです。

また、動画の長さが30分、1時間と長くなったり、ハイビットレートな高画質動画を作成したりすれば、当然求められる容量も大きくなります。ゲーム配信や動画作成を考えたとき、安くて大容量なHDDの必要性が浮かんでくるのかもしれませんね。それ以外にほぼ必要ないとも言えますが・・・。

>> どこまで伸びる?大容量HDDの最前線