2016年に市場投入されたAMD社のCPUソケット「ソケットAM4」は、2020年を迎えた現在でも現役です。
このソケットAM4ですが、当初は「2020年までサポート」と公式発表がありましたが、これが実際のいつまで延長されるのか気になりませんか?
Zen2世代、つまり第3世代Ryzenにも対応しているAM4の寿命について考えてみたいと思います。
ソケットAM4の対応状況
CPUは、ソケットの仕様が変わると交換できなくなります。つまり、CPUをアップグレードするときには、マザーボードのソケットが制限になるわけです。
そのため、できるだけ寿命が長いソケットを選びたいところ。AMDのソケットAM4は、すでに発表から4年が経過しており、そろそろ次世代へ更新されるかも…と噂されています。
冒頭でも述べたように、AMDが公式で約束していた「2020年」は今年であり、来年以降は新しいCPUがソケットAM4に対応しない可能性もあるわけです。
ちなみに、ソケットAM4が現状で対応しているチップセット、およびCPUは以下のとおりです。
チップセット
- A300
- X300
- A320
- B350
- X370
- B450
- X470
- B550
- X570
CPU(全てデスクトップ向け)
- Ryzen 1000番台(第1世代=Zen世代、ただしThreadripper 1000シリーズはソケットTR4)
- Ryzen 2000番台(第2世代=Zen+世代、ただしThreadripper 2000シリーズはソケットTR4)
- Ryzen 3000番台(第3世代=Zen2世代、ただしThreadripper 3000シリーズはソケットsTRX4)
- Athlon 200番台(200GE、220GE、240GE)
- Athlon 3000G
スーパーハイエンドシリーズである「Threadripper」をのぞき、現状で市場に出回っているAMD製デスクトップCPUのほぼすべてが、ソケットAM4に対応しています。
また、B550チップセットは第3世代Ryzenとセットで使うことを想定しており、2020年5月に発表されたばかり。つまり、2020年中はソケットAM4が主流であることは間違いないでしょう。
ソケットAM4の具体的な寿命は?
個人的にはZen3世代、つまり「第4世代Ryzen、Ryzen 4000シリーズ」あたりがひとつの区切りになるのかなと感じています。
すでにZen3世代のCPU+X670チップセットの組合せはAM4のプラットフォームとして発表されていることから、Zen3まではソケットAM4で進むことは確定でしょう。
Zen3世代のCPUが市場投入されるのは、2020年の下半期と発表がありました。おそらく日本では秋から冬にかけて本格的に流通するはずです。また、現在のAMDは約14か月ほどの周期で新世代のCPUを発表しています。
こうした事情を考慮すると、おそらく2022年の春ごろまでは、ソケットAM4対応のマザーボード・CPUを購入しても問題ないと言えそうです。
私ならば、2020年の秋ごろに600番台のチップセットの性能を確認し、特に目立った性能向上がなければB550あたりを買うかもしれません。
Ryzen 5 3600やRyzen 3 3100Xという、怪物級のコスパを誇るCPUが目白押しの今、まだまだソケットAM4は現役で使えるプラットフォームです。