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相変わらずRyzen旋風が吹き荒れるCPU市場ですが、Intelもついに本格的な反撃に出るようです。
ハイエンド向けモデル「Cascade Lake-X」が、そのきっかけになるでしょう。デスクトップ向けCPUのトップとなる「Core-Xシリーズ」の新製品は、かなり期待値が高そうです。
第10世代Core-X「Cascade Lake-X」とは?
IntelのデスクトップPC向けCPUの頂点と言えば「Core-Xシリーズ」ですよね。AMDのRyzen Threadripperの競合である同シリーズは、Ryzenの躍進によっていまひとつ存在感が薄いCPUでした。
しかし新しいCore-X「Cascade Lake-X」は、コストパフォーマンスでRyzen Threadripperを上回るかもしれません。
Cascade Lake-Xのスペック
アーキテクチャ | 14nm Skylake |
ソケット形状 | LGA2066(前世代Skylake-X Refreshと変わらず) |
対応メモリ | DDR4-2933 |
最大メモリ | 256GB(Skylake-X Refresh及びRyzen Threadripperは128GB) |
価格 | 前世代の約半額 |
アーキテクチャがやや古いため、本当に新しいCPUか?と思われた方も多いでしょう。私も、今さら14nmのSkylakeをなぜ使用するのかと不思議でした。
どうやら全く新しい技術ではなく、既に存在しているサーバー向けCPU「Xeon」を土台にして開発されているようです。
前世代から進化した点は、「動作クロック向上」「搭載メモリ量が2倍」「クアッドチャネルでDDR4-2933に対応」「PCI Express Gen.3レーン数が増加」です。
また、最大の売りである「価格の安さ」にも注目ですね。最上位モデルの「Core i9-10980XE」が979ドル(日本円で10500円、2019年10月時点)です。
前世代の最上位モデル「Core i9-9980XE」が1979ドルでしたから、本当に約半分の値段になっています。
Cascade Lake-Xのラインナップ
2019年10月時点では、以下4つのモデルが公開されています。
Core i9-10980XE(979ドル)
18コア36スレッド、3~3.8GHz動作(TB2.0時最大4.6GHz、TB3.0時4.8GHz)、TDP165W
Core i9-10940X(784ドル)
14コア28スレッド、3.3~4.1GHz動作(TB2.0時最大4.6GHz、TB3.0時4.8GHz)、TDP165W
Core i9-10920X(689ドル)
12コア24スレッド、3.5~4.3GHz動作(TB2.0時最大4.6GHz、TB3.0時4.8GHz)、TDP165W
Core i9-10900X(590ドル)
10コア20スレッド、3.7~4.5GHz(TB2.0時最大4.5GHz、TB3.0時4.7GHz)、TDP165W
いずれのモデルもPCIe 3.0レーン数は最大72(プラットフォーム全体、単体では48)で、対応メモリは4チャネルDDR4-2933です。
最下位のCore i9-10900Xが気になりますね…Intelのデスクトップ向けCPUで10コア20スレッド、実売価格6万円前後というのは、かなり攻めている価格だと思います。
Core i7 9700K(8コア8スレッド)が実売価格45000円前後ですから、かなり実用的な価格と性能ではないでしょうか。
「普段使いでもCore-X」になる可能性
価格とスペックを考えると、Cascade Lake-Xは単なるフラッグシップではなく、実際に「手が届くCPU」といえそうです。
今までは一部のヘビーゲーマーのみの聖域だったCore-Xを導入するチャンスかもしれません。BTOショップのハイエンドモデルにも注目していきたいですね。