ライトゲーマーが5年使えるGPU「GTX1650SUPER」

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レイトレーシングやDLSSを使用しないゲーマーにとってGTX16xxシリーズは非常に使い勝手が良いGPUです。私もしばらくはレイトレ・DLSSともに使用しない予定ですので、16xxシリーズのお世話になり続けると思います。

また、このご時世ですから、できるだけ長く使えるコスパ良好モデルを探し当てたいとも考えていました。そこで今回は、「ライトゲーマーが5年使えるGPU」というテーマでGTX1650SUPERに着目したいと思います。

GTX1650SUPERの何が凄いのか

GTX1650SUPERは、現状の16xxシリーズとしては最も遅く登場し、2019年12月に発売されました。

今まで、このようなタイミングで発売される製品(ミドルレンジ帯の後発製品)は、末尾が「Ti」のパフォーマンスモデルがほとんどでした。

このTiは「レンジの中で最もコスパが良いモデル」や「ギリギリ上のレンジに届かないが、レンジ内ではトップの性能を持つモデル」に付与されるサフィックス。

しかし、今回のGTX1650に限っては、デスクトップ向けGPUとしてGTX1650Tiが発売されないようです。その理由は、おそらくGTX1650SUPERがあるから。

GTX1650SUPERは、端的にいえば「ネーミングのみがローエンドな、ミドルレンジGPU」です。2020年7月時点の実勢価格は、2万円前後。キャンペーンや割引を併用すれば19000円代で入手可能です。もちろん新品ですよ。

このように低価格帯でありながら、性能的には前世代のミドルレンジど真ん中であった「GTX1060(6GB版)」を上回る性能を持っています。

GTX1060(6GB版)は、ほんの数か月前まで2万円代後半~3万円弱だったわけですから、GTX1650SUPERのコスパの良さがよくわかりますよね。

ここで簡単に、GTX1650SUPERのスペックをおさらいしておきます。

GTX1650SUPERのスペック

アーキテクチャ Turing
GPUコア TU116(GTX1660と同じ)
プロセスルール 12nm
CUDAコア数 1280基
動作クロック 1530~1725MHz
メモリバス帯域幅 192GB/s
GPUメモリ搭載量 4GB(GDDR6)
VRAM速度 12GT/s
TDP 100W

実はこのスペック、ミドルレンジGPU「GTX1660」とほぼ同じです。差異としては、メモリ量が少ない(GTX1660は6GB)ことと、TDPが低い(GTX1660は120W)ことくらいでしょうか。

一方、ローレンジ帯にも関わらず、GDDR6を標準採用していたり、メモリバス帯域幅やVRAM速度がGTX1660と同等であったりと、ほとんどミドルレンジの廉価版といった造りです。

TDPも100Wで押さえていますし、6ピンの補助電源さえあれば、400W電源でも問題なく動作します。電源の品質と+12V帯の出力次第では350Wでも安定するでしょうね。

ベンチマークでもGTX1650とは全くの別物

こうしたスペックに裏付けられたベンチマークの結果も、GTX1650とは全くの別物です。具体的には重量級のゲームであっても、最高設定・準最高設定で60~80fpsをキープしています。

また、GTX1650比で30%~60%の性能向上が確認されており、同じレンジのモデルとは言い難いのが実情なのです。しかし、価格帯はローレンジ帯ですし、1650とも実売価格が4~5000円程度しか変わりません。

6年前の750Tiを彷彿とさせる名機

2014年にGTX750Tiが出たときも、ローミドルレンジ帯を駆逐するコスパが話題になりました。

GTX1650SUPERは、久しぶりにあの万能感を思い出させてくれる名機かもしれません。GTX750Tiはその使い勝手の良さから今でも現役ですから、GTX1650SUPERも今後5年は活躍できる気がします。

FF14、DQ10はWQHDレベルまで最高設定で余裕ですし、PUBG・フォートナイト・APEXあたりも最高~準最高設定で60~80FPSをキープできます。

2万円以下で購入できるGPUとしては、今最も注目すべきモデルではないでしょうか。

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