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国内には高品質を売りにするBTOパソコンメーカーがいくつかあります。今回はその中でも、フロンティアに注目してみます。実は私もフロンティアで2台ほどBTOパソコンを購入した経験があるのですが、特にトラブルなく4年ほど経過しました。
なぜフロンティアは高品質なBTOパソコンを量産できるのか、その答えは緻密な生産工程にあるようです。
山口県の自社工場で組み立てられるフロンティアのBTOモデル
これは有名な話なのですが、フロンティアは、山口県柳井市に自社組み立て工場を保有しています。同工場は、1999年の創業以来、フロンティアのBTOパソコンを支えてきた「本丸」とも言える場所です。
古参の自作PCファンの間では「KOZIRO」と言えば通じるかもしれませんね。フロンティアの前身であったBTOメーカーです。山口県の自社工場は、KOZIRO時代から使用されており、20年以上の歴史を持っている由緒正しき組立工場と言えます。
ちなみに、同工場は40名ほどの人員で運営されており、そのうち15名前後が、PCの組立作業を担当しているとのこと。
組立可能な台数は、1日に最大150台前後、月にすると3200台にも上るそうです。また、KOZIRO時代から組立に従事しているベテランも複数おり、20年以上にわたる組立ノウハウが濃縮されています。
ついでに工場でのPC組立の流れは以下のとおりです。
- 消費者がWeb上から注文した情報をもとに注文書が作成される
- 自社工場で注文書を受け取る
- 注文内容に従い、必要なパーツをピッキング
- マザーボードへ各パーツを取り付け
- ケースへの取り付けと配線
- 専用ソフトウェアを使った動作検証、エイジング
- 出荷
各工程ごとに担当者が割り振られていて、複数の製造ラインが並行して稼働しています。また、動作検証では、専用ソフトウェアにプログラムされた動作を自動で反復しているようです。内容は、動画再生やGPUの高負荷動作など。
高品質の鍵は入念な「電源チェック」にあり
こういった通常の組立・検証作業とは別に、「電源」を専門的にチェックする工程もあります。この電源チェックこそが、フロンティアの高品質BTOパソコンを支えていると言っても過言ではないでしょう。
フロンティア自社工場では、通称「電源部屋」と呼ばれる電源チェック専門の部屋に大量の並ぶ電源ユニットを並べ、約24時間の「エイジング」を行います。
このエイジング作業で問題ないことが確認できたユニットのみが、組み立てラインに投入されるとのこと。24時間の電源チェックを通過させるだけで、PCの初期不良率を大幅に減らすことができるのだそうです。
サポート体制も優秀なフロンティア
個人的には、フロンティアのサポート体制…というよりもサポートに対する姿勢も気に入っています。これは私自身の体験談なのですが、フロンティアから購入したBTOパソコンで不具合が発生したことがありました。
しかし、実は初期不良やハードウェア的な不具合ではなく、ソフトウェアとCPUの内部GPUの相性問題だったのです。
この事実を突き止めるために、サポート担当者が熱心にヒアリングしてくれ、さらには「1年保証の期間外ですが、ご相談はいつでもお電話ください」と言ってくれました。
最終的には自力で解決しましたが、この姿勢に感動し、2台目を購入した経験があります。長く使う大切なPCだからこそ、品質管理やサポートに注目していきたいですね。