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ゲーミングPCの性能は、大半が「GPU」と「CPU」で占められています。特に最近のゲームは、いずれもGPUへの依存度が高く、CPUはミドルレンジでGPUはハイエンドという構成が珍しくなくなりました。
しかしGPUは5~10万円が当たり前になってしまい、頻繁に買い換えるには高額すぎますよね。しかし性能は一定以上を維持したい。
そんな読者のためにコスパに注目したハイエンドGPUを探してみたところ、意外なモデルがヒットしました。それが「Radeon RX 5600 XT」です。
2020年のダークホース?「Radeon RX 5600 XT」
「Radeon RX 5600 XT」は、AMDが2020年1月にリリースしたミドル~ハイエンド帯のGPUです。
7nmプロセスの「Naviアーキテクチャ」で製造され、直近上位のGPUである「Radeon RX 5700」と物理的なスペックは大差がありません。
また、ビデオBIOSの更新によってメモリスピードを12Gbpsから14Gbpsに引き上げられるようになり、性能が向上しました。
こういった理由から、2020年夏時点におけるハイエンド帯のGPUで、最もコスパが良いGPUになったと言えそうです。
以下は、Radeon RX 5600XT(14Gbpsバージョン)の基本的なスペック情報となります。
Radeon RX 5600XT(14Gbps)
アーキテクチャ | Navi(RDNA) |
プロセスルール | 7nmプロセス |
コンピュートユニット | 36基 |
シェーダーユニット | 2304基 |
コアクロック | 1375~1560MHz(リファレンスモデルの場合) |
メモリ | 6GB GDDR6 |
メモリ転送レート | 14Gbps |
メモリインターフェース | 192bit |
メモリ帯域 | 336GB/s(12Gbpsバージョンは288GB/s) |
TDP | 150W |
気になる価格は、12Gbpsバージョンが32000円程度、14Gbpsバージョンは安いものなら33000円程度からとなっています。
玄人志向のモデル(https://www.kuroutoshikou.com/product/graphics_bord/amd/rd-rx5600xt-e6gb_df2/)などは、実売価格が33000円を切っていますのでかなりお得ですね。
Radeon RX 5600XT(14Gbpsバージョン)の性能
メジャーなベンチマークをもとにRadeon RX 5600XT(14Gbpsバージョン)の性能を見ていくと、以下のように整理できます。
- Radeon RX 5600XT(12Gbpsバージョン)と比べると「約5%」の性能向上
- Radeon RX 5700と比べると「5~10%程度」性能が低い
ちなみに、直近上位モデルのRadeon RX 5700は、価格が37000~となっているため、4000~5000円の差があります。
Radeon RX 5700も決してコスパが悪いGPUではありませんが、TDPが225Wに達するため、電源まわりの強化が必要になるでしょう。目安は650~700W程度でしょうか。
一方のRadeon RX 5600XTは、150WというそこそこのTDPでもわかるように、550~600W電源での動作が可能です。
レイトレ不要かつFHD環境ならベストバイのひとつ
正直なところ、Radeon RX 5600XT(14Gbpsバージョン)は性能的にハイエンドに片足を突っ込んでおり、Nvidia製のRTX2060やGTX1660Tiなどと比較しても圧倒的にコスパが良い製品です。
唯一の弱点はレイトレやDLSSが使えないことですが、こうした先端技術を重視しない「フルHD環境ベースのゲーマー」ならば、最適解のひとつかもしれません。
単純なベンチマークであれば、RTX2060よりも1割ほど良い数値を叩き出すことも可能ですからね。FHD環境でのコスパを追求するならば、ぜひ検討してみてください。