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モニターはもはや2~3画面並べるのが当たり前になりつつあります。しかし、GPUの出力系統やモニターの入力端子の関係から、2系統出力以上が難しいケースが珍しくありません。
ただし、ある技術を使えば、モニターを3つ・4つと増やせるのです。
モニターとモニターの数珠つなぎ「デイジーチェーン接続」
デイジーチェーン接続とは、「モニターを数珠のようにつないでマルチディスプレイ環境を構築する技術」です。
ちなみに、一般的なモニターのつなぎかた(各モニターをGPUに直結するつなぎかた)は「スター型接続」と呼ばれます。本来は、ネットワーク機器の接続方式を表す用語ですが、マルティディスプレイ環境でも使われることが増えています。
最近のモニターはDP(Display port)接続が可能になっており、GPUも大半が対応していますよね。このDP接続を使い、「GPU⇒モニター1⇒モニター2⇒モニター3……」といった具合に、2画面以上の環境が作れるのです。
このとき、GPU側で消費する接続口はDPただひとつのみ。GPUの出力系統数よりも多くの画面を接続したいときには、このデイジーチェーン接続が役立ちます。
デイジーチェーン接続に必要なもの
デイジーチェーン接続によるマルチディスプレイ環境の構築には、以下3つのものが必須です。
- DP出力に対応したGPUもしくはマザーボード(DispayPort 1.2以上)
- DispayPort 1.2以上に対応したDisplayPortケーブル
- DispayPort 1.2以上に対応かつ、”DP入力および出力”に対応したモニター(接続したいモニターの数マイナス1台分)
まず、GPUから出力したDPをモニターにつなぎます。さらにモニターのDP出力から、別のモニターにDPをつなげば、デイジーチェーン接続の完成です。
台数を増やしたい場合は、「DP入力および”出力”に対応したモニター」を増やし、数珠をつないでいくことになります。また、末端のモニターだけは、DP入力に対応した通常のモニター(DP入力なし)で問題ありません。
ちなみにデイジーチェーン接続は、USB-TypeCでも可能だとのこと。私は使ったことがありませんが、今後USB-TypeC搭載のGPUやモニターが増えていけば、もっと敷居が低くなるかもしれませんね。
デイジーチェーン対応モニターは数が少ない
非常に便利なデイジーチェーン接続ですが、対応しているモニター(=DP出力を持つモニター)は数が限られています。
ただし、徐々に増えていることは確かなようで、直近でも次のようなモデルが発売されています。
・DELL「U2721DE」(27型、約64000円)
27型で64000円という価格からもわかるとおり、デイジーチェーン対応モニターは「ハイエンド帯」に属する製品。正直なところ、コスパは悪いのが実情ですね……。
しかし、ゲーミングノートPCなどを使う場合は、「ノートPC(USB C接続)⇒対応モニター(DP接続)⇒モニター」といった具合に、簡単に2画面以上の環境を作り出すことができます。
さらに、USB-TypeCからモニターへ給電できるため、ノートPCがコンセントにつながってさえいれば良く、コンセントの口がひとつの環境でも問題ありません。
最終的にはお財布と相談になりますが、ゲーミングノートPCや出力系統の少ないGPUを使う場合には、検討の余地があるかもしれませんね。