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「Core i7 8750H」は、ノートPC専用のCPUで、BTOパソコンや一部の高性能ビジネスノートだけに搭載されています。ゲーミングノートPCの購入を検討している方なら、何度か目にしたことがある名前ですよね。このCore i7 8750Hについて、実際の性能やデスクトップ版CPUとの違いを解説します。
ゲーミングノートPC購入の参考にしてみてください。
Core i7 8750Hのスペック
Core i7 8750Hの位置づけは「ノートPC向けハイエンドCPU」といえるでしょう。モバイル専用CPUでありながら物理6コアで、さらにHT搭載の12スレッドとなっています。
RyzenにノートPC市場を侵食されつつあったIntelが出した「虎の子」ともいえる製品です。以下、Core i7 8750Hのスペックになります。
Core i7 8750Hのスペック
製造プロセス | 14nm |
コア数(スレッド数) | 物理6コア(12スレッド) |
動作クロック | 2.2~4.1GHz |
TDP | 45W |
Core i7 8750HとCore i7 8700の比較(CINEBENCH R15)
また、実際の処理能力をデスクトップ版CPUと比較すると、以下のような結果になっています。
Core i7 8750H | 1160程度 |
Core i7 8700 | 1430程度 |
少なくともマルチコア性能においては、デスクトップ版CPUで現役級であるi7 8700の81%程度の性能はある、ということですね。Core i7 8700は準最新世代とはいえ、まだまだBTOショップのゲーミングモデルに採用されている高性能なCPUです。
その約8割の性能を持っているという時点で、モバイル専用CPUとしてはかなり優秀なモデルといえます。「オンラインゲーム(PCゲーム)におすすめのBTOノートパソコン」で紹介しているノートPCもほぼすべてがCore i7-8750H搭載です。
Core i7 8750H搭載のおすすめゲーミングノートPCは?
個人的には、以下の組み合わせがおすすめです。
・Core i7 8750H+GTX1070前後+MAX-Qデザイン採用
この組み合わせは性能が高いレベルでバランスがとれており、薄く、持ち運びやすいモデルだからです。
では、実際に市販されているモデルを具体的に紹介します。
MSI「P65 Creator」
Core i7 8750H+GTX1060+MAX-Qを採用。厚さは約1.8センチ、重さ1.88kg。クリエイター向けPCとしても評価されている。
DELL「Alienware m17」
Core i7 8750H+RTXシリーズ(2080、2070、2060)+MAX-Q。厚さ約2.3センチ、重さ2.63kg。デスクトップPCに比べても遜色がない性能。
ドスパラ「GALLERIA GCF2070GF-E」
Core i7 8750H+RTX2070+MAX-Q。厚さ約2.7センチ、重さ2.3kg。NVMe SSD搭載でストレージがボトルネックにならない。
個人的にはドスパラのモデルが気になっています。RTX2070ということは、前世代のGTX1080相当なわけで、ゲーミング仕様のデスクトップPCと比べても準1線級の性能といえるでしょう。DELLのAlienware m17もRTXシリーズを選択できますが、これはあくまでも選択肢のひとつで、価格が高くなります。
より高性能を望むならi9 8950HKという選択肢も
もしCore i7 8750H以上の性能をもったモバイル専用CPUを望むとなれば、現状(2019年春時点)では「Core i9 8950HK」しか選択肢がありません。
しかし、同じTDP45Wである以上、そこまで性能に差があるのか?という疑問が残ります。廃熱の問題もありますし、ノートPCでは性能の発揮に限界があるのでは…と感じてしまいますね。
実際、排熱がネックになってサーマルスロットリングが働き、性能を出し切れていないノートPCは沢山あるので…。一定以上の性能を求めるなら、ノートPCにこだわらず、デスクトップタイプのゲーミングPCに切り替える必要があると感じています。