CPUグリスの塗り方の意外な正解

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センター型や4隅型など、CPUグリスの塗り方には、いくつかの「流派」がありました。
どれが最も良い塗り方なのかは結論が出ておらず、要は好みの問題として処理されていたように思います。

しかし最近になってこの流れに変化が見られるようになりました。では一体どのような塗り方が正解なのでしょうか。

最も効率が良いのは「バッテン型」

結論を述べてしまうと、CPUグリスの塗り方で最も効率が良いのは「バッテン型」です。

バッテン型とは、対角線状に2本の細長い糸をクロスさせるようにグリスを塗る方式。この状態でCPUクーラーを押し当てると、CPUのヒートスプレッダ全体に万遍無くグリスが行き渡ります。

しっかりと押し当てるごとに均一に、かつ漏れなくグリスが広がり、グリスの高低さが生じることもほとんどありません。

私はPCを自作しはじめてから13年ほどになりますが、実はこのバッテン方式は一度も試したことがありませんでした。

センターと4隅にチョンっと盛る方法を採用しており、特に不便を感じなかったからです。しかし、数年に1度グリスを塗りなおそうとすると、やはり少々ムラが目立ちます。

一方、バッテン型ならばムラが皆無で、ヘラで塗り伸ばしたようにグリスが付着していました。これは目から鱗でしたね。

バッテン型の注意点

万能に見えるバッテン型にも注意点があります。それは「はみ出し」に関するもの。

あまりにもCPUの隅っこぎりぎりまでバッテンの線をひっぱると、クーラーを押し付けたときにはみ出してしまい、無駄が生じます。

バッテン型を採用する時は、CPUのヒートスプレッダの枠ぎりぎりではなく、1~2ミリほど余裕を持って塗るようにしましょう。

ヒートスプレッドの枠をマスキングしてしまう方法もありますが、初心者にはハードルが高くおすすめできません。

CPUグリスの塗りなおし自体は難しい作業ではないので、練習の意味もこめてバッテン型で塗りなおしてみましょう。はみ出しがでず、ヒートスプレッダ上に万遍無く広がっていれば合格です。

バッテン型は非常に簡単なうえに効率も良いので、初心者のうちに塗り方をマスターしておくべきですね。私も、10年前にこれを知っていれば…と少し悔しいです。

CPUグリスは高価である必要はない

CPUグリスは、シルバーやダイヤモンドを使用した高価なモデルが存在しますが、無理に購入する必要はありません。

一般的なシリコンタイプでも十分に役目を果たしてくれます。初心者のうちは、シリコンタイプの中でも、絶縁タイプの製品が良いかもしれませんね。

絶縁タイプならば、はみ出してマザーボードに付着しても、ショートなどの心配がありませんから。まずは標準的なシリコングリスを買ってみて、塗り方に慣れることから始めてみてください。

大抵の人は3~4回塗ることで慣れますよ。