GPUが壊れたときの挙動と応急処置

※当ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

PCの故障の中でも、素人が最も手を出しにくい分野、それが「GPU」です。

GPUはPCパーツの中で最も高額で、なおかつ精密な部分。GPUの故障=PCの死亡と言っても良いくらいの衝撃がありますよね。

しかし、世の中にはGPUの故障を応急処置で直してしまう猛者がいるのだとか。今回はGPUが壊れたときの挙動と応急処置を紹介します。

GPUが壊れるとどうなる?

具体的には、次のような挙動が発生します。

OSが起動しない

OSが起動しないのだからストレージかマザーでは?と思うかもしれませんが、実際にはWindowsがpostの画面から進まなかったり、OSにログインできなかったりといった挙動が出るようです。

私も前者は経験したことがあり、原因の特定までに時間がかかりました…。

画面解像度が勝手に落ちる

こちらもよくある事象。急にセーフモードのような荒い解像度になり、再起動しても治らない。こういった場合は、内蔵GPUの映像が壊れたGPU経由で流されているのだとか。

何とも摩訶不思議な事象ですが、故障なので仕方ないのかもしれませんね。

ブルースクリーン

定番中の定番です。しかしブルスク=メモリ故障と考える人も多いため、エラーコードはしっかりと確認してください。

画面のちらつき、砂嵐化

これはわかりやすい不具合ですね。ただし、原因がわかったとしても対処できるかは別のお話。特に砂嵐化まで進んでしまうと、内蔵GPUに切り替える以外の方法がありません。

さらに、近年主流となっている内蔵GPU無しのCPUの場合は…GPUの交換まで一直線です。

エラーコード43

GPUが故障して正常に認識されなくなると、デバイスマネージャー上でエラーコード43が表示される場合があります。

ここまでくると何をやってもどうしようもない…というイメージですね。

GPUが故障したときの意外な対処法

では、こうしたGPUの故障にどう立ち向かうべきなのでしょうか。大半は「買い換え」が正解なのですが、実は応急処置で治る可能性もあります。

その処置とは「GPUのオーブン焼き」。かつてMacBook Airの荒療治としてマザーボードをオーブンで焼く、というものがありました。

この方法、とんでもないように見えて実は理にかなっており、不調から回復する可能性があったのです。

GPUの場合も、このMacBook Airのオーブン焼きと原理は同じ。半導体の故障は結構な割合で「半田割れ」が原因なのだそうです。

つまり、GPUダイと基盤の間の半田が割れてしまい、それが原因で不具合が発生していると。

これをオーブンで熱して融解⇒凝固というプロセスを経ることで、半田割れを自然修復してしまおうというわけですね。

手順は以下のとおり。

  1. GPUのファンとヒートシンク、ブラケットを外してダイが露出した状態にする
  2. GPUダイに付着しているグリスなどを無水エタノールなどで除去する
  3. ダイ以外の部分をアルミホイルですっぽりと覆う
  4. オーブンを予熱し、半田の融解点である220度にセット
  5. 2分半ほどオーブンで熱し、取り出して冷やす

これで運が良ければ、GPUが復活します。

あくまでも応急処置であることを忘れずに

ちなみにオーブンで焼いたとしても、高負荷状態が続くと再び不具合が発生することもあるとのこと。

つまり、「全くPCの操作ができない」状態を緩和するものであり、買換えまでの「つなぎ」です。くれぐれも恒久的な対応としないように、できるだけ早く代替品を確保しましょう。