PCケースのフロントファンは絶対に必要なのか?

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PCケースを初めて購入する際に、悩みがちなのが「ファンの数」ではないでしょうか。

私も過去に相当悩んだ記憶があります。特にフロントファンですね。PCケースにデフォルトで付属していないことも多く、追加すべきなのか本当に悩みました。

そこで、フロントファンの必要性について考えてみたいと思います。

PCケースのフロントファンの役割

まずフロントファンの役割をはっきりさせておきましょう。フロントファンの役割は主に以下の2つです。

1.ストレージの冷却
2.吸気

1は自作PCやBTOパソコンの中身を見たことがあれば、すぐに理解できると思います。一般的にストレージはPCケースの前面側に集約されるため、フロントファンから吸い込んだ空気が最初にぶつかるわけですね。

したがって、HDDなどを複数台搭載する場合には、フロントファンを1~2機追加することが多かったのです。

しかし、最近のHDDはそもそも低発熱ですし、SSD化も進んでいます。また、M.2 SSDに至っては、マザーボード上に配置されるわけで、フロントファンの恩恵はそれほどありません。むしろ上面ファンの方が大切かもしれないですね。

2の吸気ですが、これは別の言い方をすれば「エアフローを確立するための補助的な役割」と言えます。

PCケース内部は、エアフローがしっかりと確立されているか否かで冷却性能が決まるため、フロントファンが空気をしっかりと一方向に吹き付けることで、エアフローが明確になりやすいのです。

タバコの煙を使った実験からわかるフロントファンの重要性

4年ほど前に、アスキーの企画で「エアフローをタバコの煙で可視化しよう」というものがありました。

実際の記事はこちらです(https://ascii.jp/elem/000/001/215/1215731/2/

この企画では、フロントファン・リアファン・上部ファン(天板ファン)の3つを作動・停止させながら、さまざまなパターンで空気の流れを見えるようにしています。

ここで注目すべきが、フロントファンを止めたときの煙の動きです。フロントファンを停止させるとと、空気がPCケース前面側で滞留し、ケース内に行き渡らないことがわかります。

むしろあまり要らないのは天板側の上部ファンで、CPUクーラーとの兼ね合いで多少見直す必要がある程度です。

したがって、PCケースには「フロントファン・リアファン」は最低限追加したほうが良いという結論になります。特にフロントファンは、低速・静音のものでかまわないので、1つは追加しておいたほうが良いですね。

個人的なおすすめは、「サイズ 120mmファン KAZE FLEX PWM」でしょうか。安価で静音性に優れ、耐久性もあります。

最近人気の「Thermaltake Versa H17」などにはフロントファンが付属していないので、合わせて購入してみてください。1個1000円程度ですから、非常にコスパが良い追加投資になりますよ。