PCゲーマーがおさえるべき回線選びの基礎

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ゲームのプレイ品質を決めるのは「ゲーミングPCの性能」「回線品質」「その他環境」の3つだと考えています。

この中で意外と見逃されがちなのが「回線品質」なのではないでしょうか。そこで、2019年時点における「PCゲーマー向け回線選び」の基礎をまとめてみたいと思います。

自宅に1本は引きたい「光回線」

まず基本中の基本ですが、やはり自宅に1本は固定回線(光回線)を引きたいところですね。「置くだけ」で使える無線ベースのものではなく、しっかりと建物に光回線を引き込むタイプのものです。

ちなみに光回線には「光配線方式」「LAN方式」「VDSL方式」という、3つの方式があります。

光配線方式

建物に光ファイバーが敷設されている場合に採用される方式で、建物の共用スペースを経由し、各部屋まで光ファイバーが網羅的に通されます。

室内には回線終端装置と呼ばれるユニットを置き、そこにルータなどを接続して使用します。最も回線品質が安定しやすい方式といえるでしょう。

LAN方式

回線終端装置を共用スペースに置き、そこから各部屋へLANによる分配を行う方式です。光配線に比べると「共用感」が増すため、回線品質はやや落ちるかもしれません。

VDSL方式

光配線方式に似ていますが、各部屋への配線は「既存の電話線」を経由して行います。どの方式を採用できるかは、住宅の仕様によります。そのため、ユーザが選べるものではありませんが、引っ越しなどの際に参考にしてみると良いでしょう。

出来る限り光配線方式を採用できる住宅を選びたいところです。

プロバイダーは「IPv6(IPoE)」に注目する

次にプロバイダーですが、これはとにかく「IPv6(IPoE)」契約が可能なところにすべきでしょう。「IPv6(IPoE)」は既存のIPv4通信で起こりがちな通信の「渋滞」を緩和し、ピーク時間帯でも速度が低下しにくいことがメリットです。

大体、夜21時~深夜1時頃の速度低下は「トラフィック(帯域)の混雑」によるもので、これを回避できるだけでプレイ品質はぐっと上がります。

ちなみに「IPv6(IPoE)」は、有料・無料のオプションとして付与されていることが多いので、契約前にしっかり確認したいところです。

インターネットを使用する人が激増し、もはや「IPv6(IPoE)」抜きで混雑回避は不可能なレベルですから、是非契約しましょう。

「光コラボ」だから悪いわけではない

よく勘違いされがちなのですが、「光コラボだから回線品質が悪い」というわけではありません。原理的には光コラボも回線・プロバイダーの独立契約も差はなく、2019年時点では個人向け回線の多くが光コラボによって賄われています。

また、NTT東西の動きを見ると、従来の「フレッツ光+プロバイダー」という契約形態は法人向け、個人向けには光コラボという方針に変わってきています。光コラボであろうがなかろうが、IPv6契約が結べなければあまり意味がありませんし、その逆もしかりです。

ということで、ざっくりまとめると「できるだけ光配線方式を採用し、IPv6契約が結べるプロバイダーと契約する」のが回線品質をあげる近道と言えます。

設置工事が不要なタイプよりは、しっかりと初期工事・設定が必要な回線のほうが速度・品質は安定しやすいです。

とはいえ、各社とも初期工事・設定は実質無料なことが多いので、そこまで負担は大きくないでしょう。ルータはゲーマーなら自前で購入すべきですし、「無料レンタル」にもあまりこだわらなくてOKです。