SSE3命令非対応のCPUが切り捨てに?該当するCPUは

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「SSE3命令」に非対応のCPUをMicrosoft Edgeがサポート対象外にするそうです。該当するCPUには今後、サポートやアップデートが提供されないとのこと。

今回は「SSE3命令非対応」のCPUに対するアップデートの話題を紹介します。

そもそもSSE3命令って何?

「SSE」(Streaming SIMD Extensions:ストリーミングSIMD拡張命令)とは、CPUの命令を複数のデータへ同時に適用するための技術です。

暗号化やマルチメディアをはじめとした分野で活用されていて、SISD(単一データ/単一命令)にしか対応していないCPUに比べるとパフォーマンスが非常に高いわけですね。

このSSE3命令は2004年に登場し、当時デュアルコアCPUの大本命であった「Pentium 4(Prescott)」で初めて実装されました。

私は当時、自作PCに初めて触れたくらいの年でしたので、非常によく覚えています。超革新的な技術としてモテはやされ、CPUが大幅に進化するきっかけとなった命令です。

しかし、20年前の技術で今ではAMDのCPUにも当たり前のように実装されていますし、特別感はありません。裏を返すと、20年以上前のCPUを使っている方が今回の「アップデート提供外」の対象になるわけです。

現時点ではMicrosoft EdgeとGoogle Chromeがこの対策をとっています。Google Chromeに関しては2021年時点でSSE3命令を必須としています。

これに比べるとMicrosoft Edgeの発表はずいぶんとゆっくりなのですが、それでもちょっと寂しくなりますね。

SSE3命令非対応のCPUは?

まず断っておくと、普通のゲーミングPCユーザーはまず該当しません。なぜなら20年以上前のCPUばかりだからです。

もし「サブPCとして20年以上前のCPUを使っている」という方がいれば、気を付ける必要はあるでしょうね。ブラウザのアップデートを受け取れなくなりますから。

ちなみに2024年時点での対象CPUは以下のとおりです。

Intel CPU

Pentium 4およびその以前のモデル(Pentium III、Pentium IIなど)
初期のCeleronシリーズ
初期のXeonシリーズ

AMD CPU

Athlon 64およびその以前のモデル(Athlon XP、Athlon、Duronなど)
初期のOpteronシリーズ
Sempronシリーズの初期モデル

IntelであればPentium3、AMDならばAthlon XPあたりが境界線のCPUですね。どちらも骨とう品並みの古さですが、「名機」と言われていたので稼働しているPCはそれなりにありそう。

ご両親や親せきがこうした古いCPUを搭載するPCを使っている場合は、注意してあげてください。「まだ動く」とはいえ、アップデートが提供されないCPUを使うのはリスクが大きいですから。