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中古PC市場をみると、「Devil’s Canyon(Core i 4000番台)」シリーズが未だに現役であることに驚きます。
確かに傑作CPUと名高いシリーズですが、発売されたのは今をさかのぼること実に7年前(2013年)。メニーコア化が進む今、7年前のCPUは本当に現役で使えるのでしょうか。
名機「Core i7 4770」「Core i7 4790(K)」
Core i 4000番台の中でも、特に中古市場でよく見かけるのが「Core i7 4770」と「Core i7 4790」、そして「Core i7 4790K」です。
大まかなスペックは以下の通り。
Core i7 4770
- 22nmプロセス
- 4コア8スレッド
- 3.4~3.9GHz動作
- TDP 84W
Core i7 4790
- 22nmプロセス
- 4コア8スレッド
- 3.6~4.0GHz動作
- TDP 84W
Core i7 4790K
- 22nmプロセス
- 4コア8スレッド
- 4.0~4.4GHz動作
- TDP 88W
いずれも2013年~2014年当時としては立派なスペックですが、今ではよく見かけるロー~ミドルレンジと同等ですよね。
ちなみに、第10世代のCore iシリーズで4コア8スレッドといえば、Core i3 10100とCore i3 10300が該当します。
いかにi7といえども、7年前のCPUですから、物理的なスペックはローエンドのレベルにまで落ちているわけです。
では、実際の性能はどの程度なのでしょうか。
Core i7 4790Kといえどもi3 10100未満
CINEBENCH R20でベンチマークスコアを比較すると、次のような結果が出ています。
CPU | マルチコア | シングルコア |
---|---|---|
Core i7 4790K | 2039 | 404 |
Core i3 10100 | 2278 | 445 |
Core i3 10300 | 2329 | 454 |
結果は一目瞭然ですね。すでに7年前のハイエンドは、2020年のローエンドよりも性能が下なのです。しかしながら、物理的スペック・ベンチマークともに非常によく似た数値が出ていることも確か。
つまり、現状ではCore i3クラスの性能でプレイできるゲームならば、まだまだ現役ということもできます。
BTOショップの中古品なら3万円未満で入手可能
実はこの「Devil’s Canyon(Core i 4000番台)」、BTOショップが運営する中古通販で非常によく見かけます。
価格は、PC本体まるごとで2万円台。これに2万円程度のGPUを指せば、今でも十分通用するゲーミングPCになるため、低予算ゲーミングPCとして買う方もいるようです。
メルカリやラクマなどのフリマアプリでもよく出品されていますね。確かに、低予算でゲーミングPCを構築できることは大きなメリットです。
しかし、私はどうせお金を出すならば、新しいCPUを積んだPCをおすすめします。理由は「アップグレードパスが無い」からです。
そもそもDevil’s Canyonともなれば、対応するマザーボードの品数がかなり少なくなっています。CPUは劣化しにくくても、マザーボードの劣化は避けられません。
また、マザーボードが入手できないということは、パーツ交換による性能向上も見込めないということ。これはゲーミングPCにとって致命的です。
購入した時はよくても、3~5年程度のスパンで考えれば、間違いなくどこかでPCの買い替えが発生します。
それよりは、マザーボードの入手性が良い現役世代のCPUを購入して、3年程度かけてじっくりアップグレードしていくほうがトータルのコストが小さくなるでしょう。