2020年のミドルレンジGPU王者は?RX 5600XT vs GTX1660Ti

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2019年に登場したGTX1660Tiは、ミドルレンジクラスの新定番として評価されていますが、2020年に入りAMDが対抗馬「RX 5600XT」をぶつけてきました。

ハイエンドではNvidia製GPUが強さを見せていますが、ミドルレンジ帯ではどうなるのか。2製品を比較してみたいと思います。

RX 5600XT vs GTX1660Tiの比較

この2製品は、結論から言うと「ほぼ互角」の性能になっています。

ベースクロックとブーストクロックはGTX1660Tiのほうがやや上ですが、RX 5600XT は発売直前に最新BIOSがリリースされ、性能が向上しました。

最新BIOS「Performance BIOS」を適用によって、ベースクロックが1615MHz、ブーストクロックが1750MHzまであがるとのこと。

2020年1月時点では、大半のメーカーが最新BIOSを適用後に販売する状況になっています。以下はスペックと主要ベンチマークの比較結果です。

RX 5600XT(Performance BIOS適用後)

ベースクロック 1615MHz
ブーストクロック 1750MHz
メモリ 6GB(GDDR6GB)
メモリスピード 12Gtps
メモリインタフェース 192bit
メモリ帯域 288GB/s
TDP 150W

GTX1660Ti

ベースクロック 1500MHz
ブーストクロック 1890MHz
メモリ 6GB(GDDR6GB)
メモリスピード 12Gtps
メモリインタフェース 192bit
メモリ帯域 288GB/s
TDP 160W

主要ベンチマークの結果(RX 5600XT vs GTX1660Ti)

ベンチマークソフト RX 5600XT GTX1660Ti
3DMark Time Spy 2985 2922
3DMark Fire Strike 19801 16026
FF14 漆黒のヴィランズ(解像度:WQHD) 10655 11015
FF15 Windows edition(解像度:WQHD) 4342 5250

このようにスペック、ベンチマークとも一進一退であり、甲乙つけがたいという印象ですね。価格はRX 5600XTが実売38000円程度、GTX1660Tiが実売32000円といったところで、GTX1660Tiにやや分があります。

また、大手BTOパソコンショップでは、明らかにGTX1660Tiを採用したモデルが多いことから、まだNvidia側に分があるといえるでしょう。しかし、今後RX 5600XTが値下がりすれば、十分に有力な選択肢になってくると思います。

価格さえ下がればミドルレンジの王者も狙えるが…

正直な感想を言えば、GTX1660Tiがすでに普及しているため、今更感が否めません。価格も5000~1万円ほど高いわけですし、少なくとも価格が同列に並ばなければ同じ土俵には立てないでしょう。

価格帯的にはRTX2060と同じですから、2020年の中盤以降の値段でやっと選択肢に入ってくるイメージでしょうか。性能的には全く問題ないために、価格が少しもったいないですね。AMDファンの方には、最適な選択肢のひとつになると思います。

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