メニーコア時代のサブPCの用途を考える

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現代は「サブPC不要の時代」と言えます。CPUのマルチコア、メニーコア化が進み、1台のPCで複数のタスクを実行できるようになったからです。

一般的には、4コア以上でゲーム・動画編集以外の用途で困ることはほとんどないでしょう。

では、仮に新規購入などで旧マシンが余ってしまった場合、サブPCとしてどのような使い方が想定できるでしょうか。

サブPCの用途①:ブラウジングなど軽作業専用マシン

最もポピュラーな使い方の一つですね。PCの性能が今ほどよくなかった時代は、メインとなる重い作業に専念させるために、軽作業用のサブPCを用意していました。メインPCが使えない状態でも、日常の暇つぶしや娯楽は問題ないため、大変重宝します。

しかし、4コア~6コアが当たり前になった今、この用途のサブPCは「最もいらないマシン」のひとつです。そもそもメニーコアは「複数のタスクを同時並行しても遅くならない」ことが売りですから、軽作業の同時並行はお手の物。

メニーコア搭載のPCを一台保有している時点で、軽作業用のPCは不要なことが大半なのです。逆に、手元の操作の手間が増える・集中力が落ちる、電気代がかかるなどデメリットのほうが多くなってしまいます。

サブPCの用途②:HTPC

いわゆる「映画鑑賞用マシン」とでも言いましょうか。リビングや自室に配置して、「視聴」専用のマシンにするわけですね。この用途は今でも現実的ですが、意地悪な言い方をすれば「PCである必要が無い」とも言えます。

今やオンラインストリーミングサービスはPC無しでも楽しめるように設計されていますし、わざわざ映画や音楽だけのためにPCを用意するのはナンセンスです。

そしてここでも噴出する電気代の問題。単に映画や音楽を再生するなら、Fireスティックなどを購入したほうが安上がりですからね。消費電力も非常に小さいですし。

サブPCの用途③:緊急時の備え

メインPCに何らかの不具合が発生した時、修理・買い替えが終わるまでの代替PCとして使用できます。

この用途が最も現実的ですが、PCは年々壊れにくくなっており、昔のような故障リスクはありません。過剰なオーバークロックや数年間一度も掃除しないなど「極めて不自然」な使い方をしない限り、5年程度は余裕でノートラブルです。

実際、私も5年間常時起動のマシンは一度も故障しませんでした。サブPCも保有していましたが、当時のものは3年目程度で売却。

理由は、3年間で4度ほどしか起動しなかったからです。(Windowsアップデートのためだけに起動)現代のサブPCは、精神的な不安を回避するためだけのPCになりそうですね。

サブPCの用途④:部品取り用マシン

私が最終的に行き着いたのがこの用途です。BTOパソコンや自作PCのメリットは「パーツが共通モジュール化されていること」です。簡単にいえば、どのメーカーのどのモデルでも、仕様さえ適合すれば部品の相互交換が可能ということ。

同じATX電源なら、HPのPCにドスパラのPCの電源を移植しても動きますよね。以前はメーカー独自のパーツがそれなりにありましたが、現在はコスト削減のために独自仕様パーツはあまり使われていません。

したがって、サブPCから電源、メモリ、マザーボード、SSDなどを抜き出して保守用物品として保管しておくことで、故障リスクの回避が可能です。特に電源は年数が経過しても規格が変わりにくいので、保守用物品として大変優秀です。

用途③との違いは「PCとして残すか、パーツとして残すか」ですね。

最終的には寄付もあり

コロナ禍でオンライン学習用のPCが不足しているため、慈善団体などでは不要なPCの寄付を募っています。

最終的には、こうした団体へ寄付し、子供たちの学習に役立ててもらうのも一つの方法かなと思いました。メニーコア化で出番がなくなったサブPCを、何とか役に立てて行きたいですね。