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ゲーミングPCの性能を少しでも向上させるために、RAIDを組む人がいます。
私も何度かRAIDを組んだことがありますが、確かにSATA接続のストレージを使っていると、体感でもわかるくらいにパフォーマンスが向上しますね。
ただし、RAIDにはいくつかの種類があり、それぞれ異なった特性があります。果たして、ゲーミングPCに適したRAIDは0か1か、それとも5なのか、整理してみましょう。
RAIDの主な目的は2つ
まず、RAIDを組む目的を整理しておきましょう。個人用のPCであれば、RAIDを組む目的は以下2つのはずです。
- パフォーマンスの向上
- 冗長化(いざというときの保険)
ゲーミングPCの場合、大半が「パフォーマンスの向上」なのではないでしょうか。パフォーマンスの向上を目的とした場合、RAID0であっても5であっても恩恵は十分にあります。
例えばRAID0は「ストライピング」と呼ばれ、データを複数のストレージに分割して書き込む方式です。
10個のデータを書き込むとすると、1つのストレージに10回書き込むより2つのストレージに5回ずつ、並行して書き込んだほうが時間は短くて済みますよね。
このようにRAID0は、複数のストレージから並行して読み書きを行い、パフォーマンスを向上させるための方法です。
また、RAID1は「ミラーリング」と呼ばれ、全く同じデータを2つのストレージに書き込みます。要は複製ですね。そのためRAID1は冗長化に特化した方式と考えてください。
RAID5は0や1に比べるとやや高度で、「通常のデータを分散して書き込みつつ、パリティデータも書き込んでいく」方法です。
パリティデータとは、日本語で言うと「誤りを補正するためのデータ」で、他のストレージに障害が発生した場合は、パリティデータと稼働中のストレージ内にあるデータによって、もともとのデータを復元することができます。
要は復元のための設計図のような役割を果たすのが、パリティデータです。このパリティデータを設けることで、分散した読み書きによるパフォーマンスと復元能力を両立しているのがRAID5です。
ただしRAID5では、「ストレージの合計容量-1台分のストレージ容量」が全体の最大容量となります。10GBのストレージを3台組み合わせる場合は、20GBがRAID5の最大容量というわけですね。
個人的にはRAID0を推奨
さて、では0・1・5のどれを使用すべきかですが、先に結論を述べると私は0を推奨しています。
ゲーミングマザーボードの場合、RAIDは0/1/5に対応していることが多いため、実際には3つすべての方法を選ぶことができるでしょう。
しかし、そもそもゲーミングPCにおけるRAIDはパフォーマンス向上を目的とすることが大半です。また、データ保護という観点からは、安いHDDにバックアップを取ったほうが確実ですし手間もかかりません。
個人用途ならばRAID5はほぼ不要ですから、実際にはパフォーマンスの0か保護性能の1かということになり、データ保護はRAIDで対応する必要が無いので0一択、というのが私の考え方です。
ただし、RAID0はデータ保護という観点からはかなり脆弱ですから、NASや外付けHDDなどに必ずデータをバックアップしておいてください。
そもそも大容量・高速化しているSSDでRAIDを組み意味はあまり無いのですが、もしどうしても挑戦したいという場合には参考にしてみてはいかがでしょうか。