簡易水冷とハイスペック空冷の性能差

ゲーミングPCの冷却方法と言えば空冷か水冷の2択になるわけですが、一般的に冷却能力は水冷が上だとされています。

しかし、近年はハイエンド空冷の性能もあがっており、「簡易水冷よりもハイエンド空冷のほうが使いやすい」という声も大きくなってきました。

そこで、簡易水冷とハイエンド空冷の「性能差」が果たしてどれくらいあるかを調査してみました。

簡易水冷と空冷の性能比較

まず、簡易水冷から代表的な製品をいくつかピックアップします。

簡易水冷は、ラジエーターのサイズによって「36センチ」「28センチ」「24センチ」「12センチ」の4種に分類できるため、それぞれから代表的な製品を選んでみました。

36センチ

ASUSTek ROG STRIX LC 360RGB

28センチ

Corsair iCUE H115i RGB PRO XT

24センチ

NZXT KRAKEN X63

12センチ

Corsair Hydro Series H75

これに対してハイエンド空冷は以下の4つです。

CRYORIG R5
Deepcool AS500
Noctua NH-D15
サイズ無限伍

以上8つの製品でCore i9 9900Kを冷却すると次のような温度を記録しています。

簡易水冷の冷却性能

ASUSTek ROG STRIX LC 360RGB

アイドル時…28℃
高負荷時…68℃
オーバークロック時…78℃

Corsair iCUE H115i RGB PRO XT

アイドル時…29℃
高負荷時…68℃
オーバークロック時…78℃

NZXT KRAKEN X63

アイドル時…28℃
高負荷時…69℃
オーバークロック時…81℃

Corsair Hydro Series H75

アイドル時…30℃
高負荷時…74℃
オーバークロック時…87℃

ハイエンド空冷の冷却性能

CRYORIG R5

アイドル時…33℃
高負荷時…79℃
オーバークロック時…93℃

Deepcool AS500

アイドル時…31℃
高負荷時…78℃
オーバークロック時…91℃

Noctua NH-D15

アイドル時…30℃
高負荷時…75℃
オーバークロック時…89℃

サイズ無限伍

アイドル時…31℃
高負荷時…78℃
オーバークロック時…91℃

簡易水冷>ハイエンド空冷は確定!しかし…?

このように、アイドル時で2℃、高負荷時で8~10℃、オーバークロック時で10℃程度の差が生じています。

やはり簡易水冷のほうが良く冷えていますね。しかし手軽さや場所の制約などを考えると、ハイエンド空冷も十分といったところでしょう。

特にNoctua NH-D15 の冷却能力は12センチクラスの簡易水冷「Corsair Hydro Series H75」とほとんど同じです。さすが名門Noctuaといったところでしょうか。

ちなみにハイエンド空冷の中では「Deepcool AS500」の静音性が際立っているようで、冷却性能と静かさを両立しやすいモデルと言えます。

水冷はラジエーターやファンの動作音が聞こえるため、実はそれほど静かではありません。水冷は「空冷では到達できない冷却能力を手に入れるもの」であって、厳密に言えば静音性にフォーカスした仕組みではないからです。

私ならば、ハイエンド空冷を使ってみたうえで、どうしても冷却能力に不満があれば24センチ以上の簡易水冷を検討しますね。

なぜなら上記の結果でもわかるように、24センチ未満のモデルはハイエンド空冷とそれほど大きな差がないからです。

このあたりは意見が別れるところかと思いますので、予算や重視する要素(絶対的な冷却能力なのか、静音性や手軽さとのバランスなのか)を吟味したうえで決めてみてください。