真冬の室温でファンレス運用は可能か?

ゲーミングPCを使う頻度が高くなるごとに「騒音」について不満を持つ方が増えてきます。

かくいう私もその一人で、購入当初は感激していた静かさに慣れてしまい、1年が経過するころには静音対策を考えることが頻繁にあります。

そこで完全無音を目指した「ファンレス」を検討するわけですが、ファンレスは室温が低ければ低いほど有利です。

今回は、「真冬の室温でファンレス運用」が可能かどうかを解説します。

真冬なら室温でファンレス運用は十分可能

結論から言うと、真冬ならば室温でのファンレス運用は十分に可能です。

ここで言う真冬とは「12月~2月」、室温は暖房などを使用しない「10℃~-2℃」程度を想定しています。

ここまで室温が低いと、今使用しているPCからファンを取り除いても稼働してしまうはずです。ただし、いくつかの条件があります。

  • ヒートパイプがしっかり装着された冷却システムを持つこと
  • CPUクーラーとGPUクーラーはファンレス対応であること
  • PCケースからの放熱が十分に期待できること

この3点を満たしていれば、真冬の室温でファンレス運用が可能になります。順に説明していくと、まずヒートパイプは熱移動を効率的に行うために必須です。

熱は一カ所に留まることでは冷却できず、移動させることが基本になるため、ヒートパイプをしっかりと持ったCPUクーラーやGPUクーラーが必要になるでしょう。

また、ヒートシンクはファンレス運用を想定した大型のものであると、温度を安定させやすくなります。

3つ目のPCケースについてですが、本来完全ファンレスは「解放型ケース」か「ヒートシンク型ケース」でのみ実現性が高まるものです。

解放型ケースはホコリの混入が、ヒートシンク型ケースは入手性と価格がネックですが、通常の金属製ケースであればある程度の放熱力を持ちます。

したがって、できれば大きめの金属ケースが望ましいでしょう。

ファンレス運用で注意すべき点

冬という条件ならば、何といっても「結露」ですね。ファンレス運用の場合、冷たい空気と温かい物体が直接触れ合ってしまうことが多く、結露が発生しやすいです。

もちろん、部屋の湿度や温度にも左右されますが、結露が発生しないような環境づくりを徹底しましょう。ケース内部に結露が出てしまうと、ほとんどのPCは不具合を生じさせます。

また、より安定して運用したいのであれば、やはりヒートシンク型ケースの購入を検討すべきです。

2022年現在、ファンレス運用を想定したヒートシンク型ケースとしてはStreamcomの「DB4」が有名です。アルミのキューブ型PCケースであり、マザーボードと筐体をつなぐヒートパイプがオプションで購入できるようになってます。

つまり、マザーボードで発生した熱を直接ケース(=ヒートシンク)につなぎ、放熱する仕組みですね。GPUの放熱には対応していないので、GPUのファンレス化は別途行う必要がありますが、非常に優秀なケースだと思います。

GPUについては、「Palit GeForce GTX 1650 KalmX」がファンレスGPUとして事実上の最上位です。もちろん、個人でファンレス化するのであればその限りではありませんが、水冷以外でのファンレス化はハードルが高め。

私個人の考えでは、GPUについては簡易水冷や静音ファンを用いるなど、完全ファンレスを一旦忘れる覚悟が必要だと思います。そういう意味では、完全ファンレスのゲーミングPCというのは、あまり現実的ではないですね。

特にGPU性能の向上と共にファンレスモデルが非常に少なくなったため、今はファンレスに不向きな時代と言えると思います。