安いPCケースで起こりがちなトラブル

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安価で機能性に優れたPCケースが出回るようになりましたが、個人的にPCケースは価格の差が出やすいパーツだと思っています。

もちろん、「3000円で買って10年もった」みたいな話はたまに聞くのですが、私の経験上、安いものはそれなりでした。

そこで、安いPCケースで起こりがちなトラブルを紹介したいと思います。

定番の不具合「冷えてるようで実は窒息」

安いPCケースは、海外で製造されているものがほとんどなのですが、もともと低いコストをさらに圧縮するために加工も最低限であることが多いです。

例えば、前面パネルがヘアライン「調」だが実はプラスチック、前面の吸気口はパネルの下の僅かな隙間だけ、といった感じですね。

給排気の口を増やすと、それだけ加工の手間がかかりますし、強度を高めるための工夫も必要です。そのため、どちらかと言えば安いケースは「窒息仕様」になっていることが多いように感じます。

この窒息仕様、使い始めて半年ほどたってから「なんかファンの音がうるさいな…」と思って調べると、実はエアフローが全然ダメだったということが多いですね。

なぜこのように時間差が生ずるかというと、購入当初は小さな吸気口でも何とかなっているのですが、だんだんとホコリやズレで穴がふさがってしまうからなんです。

「それなら掃除すれば良いじゃん?」と思うかもしれませんが、頻繁に清掃するのはなかなか面倒ですし、夏場は結構苦痛です。

謎のビビリ音がする

これもかなり悩ましい問題ですね。謎のビビリ音は、どれだけケースを組み直しても発生するだけに、本当に「謎」です。

一番外側のパネル組付け精度が悪いだけならば何とかなるのですが、骨組み部分や骨組み同士の接合点から音がでているとすれば、素人には太刀打ちできません。

ちなみに過去の経験から言うと、一度だけ「何をやってもどうしようもないケース」に遭遇したことがありました。

床に直接置いてもビビリ音が発生し、縦置き・横置きの両方ともダメで、さらに耐震ゲルを敷いてもまだ音がしましたね。もちろんケースファンは全て交換済みです。

最終的に複数の箇所が同時にビビり音を出していることを突き止めたのですが、その場所が電源設置部分とストレージ装着部分でした。

2箇所に吸音材や制振剤を詰めればよかったのかもしれませんが、そもそもパーツが入らなくなりますし、使用を断念した記憶があります。

ネジ穴の精度が悪い

これも地味にキツいトラブルですね。1回ネジを装着するとなかなか取れない、さらに再度ネジを装着しようとするとまっすぐ入らないという…。

さらに酷いものでは、マザーボードの規格とケースのネジ穴が微妙に合っておらず、どうしてもネジが斜めになってしまうこともありました。

最近はさすがにここまで酷いケースは見かけませんが、ネジ穴の不具合は直ぐに使用を辞めたほうが良いほど深刻です。

なぜならパーツのガタツキや接触不良につながり、故障箇所が広がってしまう可能性があるからです。

安かろう悪かろうではないが…

今使っているPCケースのひとつは6年ほど前に2万円ほどで購入したのですが、何度中身を入れ替えても、ネジを取り外してもビクともしませんね。

やはり、見えない部分にしっかりコストがかかっており、組み付け精度や強度も高いのだと思います。

実は先週、5000円で購入したPCケースのサイドパネルが歪みでうまく組み付けられなくなってしまい、「安かったしな…」と過去のトラブルが蘇りました。

繰り返すようですが「安い=悪い」というわけではありません。しかし、個人的に3000円以下のPCケースは避けています。

仮組みやセカンドPC用ならば決して悪い選択肢ではないと思います。しかし長くメインで使うならば、安すぎるPCケースは避けたほうが無難です。