DDRメモリの各規格の特徴や価格相場まとめ

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近年のゲーミングPCにおいて、メモリのスペックは非常に重要です。一般的なPC向けのメモリといえば「DDRメモリ」ですが、2023年時点で実使用に耐えうる規格はDDR3・DDR3L・DDR4・DDR5と4つもあります。

ここでは、それぞれの規格の成り立ち、特徴、価格相場についてまとめてみました。

DDR3

DDR3メモリは、2007年に導入された規格です。前世代のDDR2に比べてデータ転送速度が向上し、エネルギー効率も改善されました。

2015年ころまでのデスクトップPCやノートパソコンに広く採用されており、現在でも手頃な価格で入手できます。

・データ転送速度:1.6GB/s
・動作電圧: 1.5V
・8GBあたり2000円程度

DDR3L

DDR3LはDDR3の低電圧版であり、省電力性に優れています。末尾「L」は低電力版を示す文字ですね。一般的にはノートパソコンやモバイルデバイスに採用されています。

ただし一般的なATXマザーボードに装着できる製品も多く、DDR3と同じスペックでありながら、消費電力を抑えることが強みでしたね。

・データ転送速度:1.6GB/s
・動作電圧: 1.35V
・8GBあたり2000円程度

DDR4

DDR4メモリは、2014年に登場した規格です。データ転送速度がDDR3の数倍に向上し、効率的なデータ処理が可能となりました。

2023年現在でもDDR4は主力製品のひとつであり、おそらく2024年あたりまではゲーミングPCに採用されていくと思います。

価格まで含めると非常にバランスが良いですね。体感上はDDR5とあまり差を感じないので、私もしばらくはDDR4を使う予定です。

・データ転送速度:12.8~34.1GB/s
・動作電圧: 1.2V~1.35V
・8GBあたり2000円~4000円程度

DDR5

DDR5メモリは最新の規格であり、2020年にリリースされました。データ転送速度が大幅に向上し、高性能なゲームやビッグデータ処理において優れたパフォーマンスを発揮します。

しかし、いかんせんまだまだ高いです。しかもDDR4が優秀だったせいか、いまひとつ普及していないのも気になるところ。

最も、DDR5はコロナ禍の最中にリリースされたため、半導体不足の影響をモロに受けています。コロナ禍が落ち着いてからは、徐々に価格も落ち着いてきていますね。

・データ転送速度:40.1~51.2GB/s
・動作電圧: 1.1V
・8GBあたり4000円~8000円程度

おさえておきたいDDR5の新機能

DDR5は高値なうえに、データ転送速度はDDR4からそこまで大きく上がっていないのですが、さまざまな新機能があります。

まず電源管理機能「PMIC」。電圧変動幅3%以内というDDR5特有のシビアな電源管理を実現するための機能で、モジュール自体に電圧調整機能が備わっています。

DDR4まではマザーボード側で電圧調整を行っていましたが、モジュール本体に電圧調整機能を持たせることで調整幅の精度をあげることが狙いのようです。

また、揮発性メモリ特有のデータリフレッシュ作業を効率化し、読み書き可能な時間を拡大する「Same-Bankリフレッシュ」も強みのひとつですね。

さらに、1枚あたりの最大容量も128GBまで上昇。DDR5メモリにアップグレードすることで容易にメモリ容量を増やせます。

ほかにも新機能がありますが、総じてDDR5は「お値段以上」になる可能性が高い規格です。ハイエンドなDDR4からの以降では速度向上を体感しにくいですが、2023年中に移行しておいても損はないと思いますね。