6コアよりも4コアが速いことも!コア数の多さ=性能ではない

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CPUの性能は、コア数とスレッド数が注目されることが多いですよね。Ryzen登場以降のメニーコア時代では、特にこの傾向が強まっています。

しかし、「コアやスレッドの数=性能」と考えるのは少し早計かもしれません。今回はCPUのコア数とスレッド数に関する誤解を解消し、その他の性能要素についても解説します。

コアとスレッドに関する基礎知識

コアとはCPU内部にある主たる演算装置のことです。各コアは独立しており、コアが多いほど「複数タスクに強い」ということができます。

一般的にCPUはコアの数だけタスクを並行処理できるとされており、4コアならば4つのタスクを、6コアならば6つのタスクを並行して処理できます。

では「スレッド」とは何でしょうか。スレッドとは、プログラムの実行単位であり、工場で言えば「製造ライン」のようなものです。

プログラム内部のタスクや処理の流れがスレッドであり、スレッド数が多いほど処理できるタスクの数も増えていきます。

もともと、1つのコアは、1つのスレッドしか同時に実行できませんでした。しかし、SMT(Simultaneous Multithreading:同時マルチスレッディング)と呼ばれる技術が登場したことで状況は一変しました。

SMTでは1つのコアで複数のスレッドを持つことができるため、コアの数=性能ではなくなったのです。ちなみにSMTことをIntelではHTT(ハイパースレッディング)と呼んでいますが、原理はSMTと同じです。

SMTの登場により、物理的なコア数よりも多くのスレッドを同時に実行できるため、同じコア数のCPUであっても性能差が大きくなっていきました。

例えば6コア6スレッドのCPUと、4コア8コアスレッドのCPUを比べると、後者のほうがマルチスレッド処理能力は大きくなることが大半です。アーキテクチャの出来具合にもよりますが、同世代同士のCPUであればスレッド数が性能に直結することが多いですね。

ただし、SMTは物理的なコアの能力を複数のスレッド共有するため、コア自体の能力も高くなければあまり意味がありません。

コア数とスレッド数以外にCPUの性能を決定づける要素

コア数とスレッド数以外の要素としては、下記があります。

クロック速度

クロック速度は、1秒間に実行される命令の回数を表します。クロック速度が高いほど(数字が大きいほど)、同じタスクをより短時間で処理できます。

キャッシュ

キャッシュは、CPU内部においてデータを一時的に保管しておくメモリ領域であり、キャッシュが大きいほど高速な読み書きが可能になります。また、大容量で高速なキャッシュは、処理速度の向上に寄与します。

マイクロアーキテクチャ

マイクロアーキテクチャは、CPUの内部構造や命令セットを指します。最新のマイクロアーキテクチャは、より効率的な命令実行やパフォーマンスの向上を可能にするため、アーキテクチャが新しいほど高性能です。

コアの種類と構成

近年登場した新しいCPUでは「役割によって性能の異なるコアを組み合わせる」という手法が使われています。Intel製CPUにおける「Eコア」「Pコア」などがそうですね。

Eコアは電力効率を重視しつつ、バッググラウンドタスクを担当するコアです。これに対してPコアは、アプリや動画の処理などメインとなる演算処理を受け持ちます。

厳密にいえば、絶対的な性能はPコアの性能によるのですが、Eコアが配置されていることで省電力性が増し、よりエコで高速なCPUになるわけです。

意外に難しいCPUの性能評価

CPUのコア数とスレッド数は、性能を評価するための重要な指標です。しかし、この2つのみが性能を決定するわけではありません。

実際の性能は、アプリケーションの特性や使用目的によって異なりますし、CPUの総合的な性能はクロック数やキャッシュの大きさ、アーキテクチャ、コアの種類と構成までを考慮しなくては見えてきません。

とはいえ「ゲーム用とならシングルスレッド性能が高いほうが良い」という傾向はいまだに根強く、マルチスレッド対応のタイトルでなければシングルスレッド性能を重視すべきかもしれないですね。

ちなみに私が今買うならば、IntelのCoreシリーズの中でEコア無しのモデルを選ぶかもしれません。Eコア無しモデルはコスパが高く、性能もしっかりしているからです。参考にしてみてください。