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これまでゲーミングPCに搭載されるCPUはx86アーキテクチャ(x64アーキテクチャ)をもとに設計されたCPUでした。
しかし、今後はスマートフォンなどに採用されているARM系CPUがスタンダードになるかもしれません。
2021年時点ですでにその兆しは見えており、スマートフォンとゲーミングPCの境界線が無くなりつつあるのです。
業界に衝撃を与えたApple M1
ARM系CPUがデスクトップ・ノートブックPCに本格搭載されるのは、厳密に言えばApple M1が初めてではありません。
しかし、x86・x64系CPUを凌駕する性能で、「メインPCとして」想定されたケースは初めてではないでしょうか。
Apple M1の性能は、Core i7-1165G7を1割程度上回るものであり、2021年時点で販売されているモバイルCPUとして最高峰のシングルスレッド性能を誇ります。
Cinebench R23 Singleスコア
Apple M1 | 1514 |
Core i7-1165G7 | 1303 |
また、マルチスレッド性能でもRyzen 4700Uとほぼ同等であり、モバイル向けCPUとしての有用性は十分すぎるほどです。
Cinebench R23 Multi
Apple M1 | 7484 |
Core i7-1165G7 | 7719 |
5nmプロセスで製造された初のモバイル向けCPUということで、やはり性能や省電力性では他社のCPUよりも一歩進んでいますね。
このようにApple M1をはじめとしたARM系CPUはすでに一般のデスクトップ・モバイル向けCPUに何ら劣らない性能を持っており、なおかつ省電力性は高いという先進的なアイテムなのです。
5年をめどにWindowsPCもARMへ?
海外の報道では、すでに5~10年後をめどにWindows PCもARM系CPUが主流になるのでは、という見方が示されています。
もちろん、x86(x64)環境でのみ動作するソフトウェアが大量にある状況では、簡単に移行できないでしょう。しかし、これもエミュレータの導入である程度は解決可能です。
また、nvidiaやGoogleが提供するようなクラウドゲーミングサービスが主流になれば、もはやローカル端末(ゲーミングPC)の性能はほとんど必要なく、省電力はARMで十分まかなえることになります。
Apple M1のように強いARM系CPUが続々と登場するようになれば、x86(x64)系CPUを搭載したゲーミングPC自体が少数派になるのかもしれませんね。
ただし、GPUとの兼ね合いもありますから、一足飛びにARMへ移行することはないでしょう。「メインのゲーミングPCはx86系搭載で、サブはARM系」という時代ならば、もうすぐそこまで来ていますけどね。
ちなみに、小型の基盤に内蔵されるARM系CPUがメインになれば、より小さく・携帯性を高めたゲーミングPCを作れるようになりますから、今よりもカジュアルにゲームを楽しめるようになりそうです。