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最近はCPUに標準でOC機能が搭載されていて、負荷に応じて動作クロックが変化しますよね。これは、CPUメーカーが開発したターボ機能が働いているからです。そのひとつがインテル社の「Intel ターボブースト」。
一体どんな仕組みで、どれだけの効果を発揮するのでしょうか。
そもそもターボブーストとは何なのか?
「Intel ターボブースト」は、Core iシリーズに搭載されている機能のひとつ。負荷に応じて定格動作クロックよりも早く、CPUを動作させる仕組みです。マルチコアCPUは、ソフトウェア側がマルチコアに対応していないと、威力を発揮しにくいというデメリットがあります。
そこで、CPUが必要と判断したときに動作クロック数を引き上げ、処理を高速に行うのがターボブースト、と考えてください。ただし、ターボブーストは常に動作クロックを引き上げているわけではありません。
負荷の状況によって実際に動くコアを4つから2つに制限したり、動作している2コアのクロック数をあげたりと、いわば「選択と集中」を行っているのです。
クロック数の意味や読み方については「CPUのクロック数、コア数の見方」で解説しています。
ターボーブーストはOC(オーバークロック)ではない?
よく「インテルの自動OC機能」と紹介されるターボブーストですが、厳密にはOCとは異なります。OCはあくまでも「規定値以上で動作させる」ことを指し、BIOS上でCPUの動作クロックを強制的に引き上げています。
一方、ターボブーストは前述したように「選択と集中」が主な仕事です。動作させるコア数を調整し、CPU全体として消費電力や発熱が規定値をオーバーしないようになっています。
簡単に言えば、OCは作業者4人に多少無理をさせながらハイペースで働かせる仕組み、ターボブーストは2人を休ませる代わりに残り2人に働いてもらう仕組みと考えてよいでしょう。
コア単体でみれば動作クロックがあがることには違いが無いのですが、CPU全体としてみるとその仕組みは全く別です。
したがって、インテルターボブーストはCPUにそれほど無理を強いずに、状況に応じて最適なCPUの動かし方を調整する仕組みと言えるのです。ゲーミングPC初心者なら、無理なOCはせずにターボブーストに全て任せることで、十分な性能が得られます。
ターボブーストのようなメーカー公式の自動OC機能とは異なり、BIOSの設定を変更するOCは、あくまでも自己責任です。CPUに多大な負荷をかけますから、故障の原因にもなりかねません。ゲーミングPCの知識が乏しいうちは、過度なOCを控えるのが賢明でしょう。
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