mini-ITXでゲーミングPCを組む時の注意点とおすすめケース

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mini-ITXサイズのゲーミングPCは、コンパクトなサイズながら高性能を追求するための魅力的な選択肢ですよね。

しかし、組み立てにおいてはいくつかの難点が存在します。ここでは、ITXサイズのPC組み立てにおける注意点や日本で入手可能なケースについて詳しく解説します。

狭い、キツい…実は難しいmini-ITXでの自作

mini-ITXサイズのケースは、見た目こそコンパクトでスタイリッシュですが、中身は「すし詰め状態」になることが少なくありません。

これは、mini-ITXの非常に小さな基板サイズに合わせてケースが設計されていることに起因します。ちなみに、各フォームファクターの基板サイズですが、

  • ATX:305×244mm
  • microATX:244×244mm
  • Mini-ITX:170×170mm

といった感じですね。単純に床面積(基盤を組み付けるための最も広い鉄板)を比較すると、Mini-ITXサイズのケースはmicroATXサイズの半分未満であることが多いです。

この極小サイズが、さまざまなデメリットを引き起こします。例えば以下のような点です。

作業性がかなり悪い

mini-ITXサイズの場合、ケース内のスペースが限られているため、作業性が非常に低いです。

また、特に気をつかうのがグラボやメモリの取り付けですね。どうしても窒息気味になるうえにそもそも作業スペースが足りず、パーツの取り付けやケーブルの接続が手間取ることもあります。

初心者の場合は、爪で「ガリッ」と基盤を傷つけないように注意しましょう。

標準状態のエアフローが不十分

microATXサイズまでであれば、ごく普通にパーツを組み付けていくことでそれなりのエアフローが確保できます。しかしmini-ITXの場合はそうもいきません。

組んでみたことがある方は分かると思うのですが、「マザーボード・電源・グラボ」を組付けた時点でスペースの大半が無くなります。

また、かなりケーブルマネジメントをしっかりやらないと、ケーブルが障害になってエアフローが阻害されます。あとは大型のCPUクーラーを取り付けると、ヒートシンクが邪魔になって空気が通り抜けなくなってしまうこともありますね。

CPUを冷やすとエアフローが悪化し、エアフローを重視するとCPUが冷えにくいというジレンマに陥ることも。「ケーブルマネジメントをしっかりやること」「ケースの形状によってサイドフロー型、トップフロー型を適切に選択していくこと」の2点が重要だと思います。

国内で買えるmini-ITXケースのおすすめ

最後に、個人的なmini-ITXケースのおすすめを紹介します。

SilverStone(シルバーストーン)

SilverStoneはITXサイズのPCケース市場で高いシェアを持つメーカーの一つです。特に「SSTシリーズ」は人気があり、優れた設計と高品質な製品で知られています。最近のモデルだと「SST-SG16」が良さそうですね。

Fractal Design(フラクタルデザイン)

Fractal Designは何といってもスタイリッシュさが魅力。その中でもタワー型の「Era ITX」はかなり見た目がよく使い勝手も上々です。ただしグラボは3スロ占有型がギリギリ入らないので2スロまでですね。

RTX4000番台以降の大型グラボは搭載が厳しそうですが……。

Cooler Master(クーラーマスター)

クーリングシステム大手のCooler Masterは、ITXサイズでも優れた製品を提供しています。代表的な製品として「Elite 130」があります。

もし初めてmini-ITXでPCを組むならば、比較的作業性が良いキューブ型がおすすめです。見た目はEra ITXが最強だと思いますが、私なら最初はSilverStoneのSSTシリーズを選ぶと思いますね。参考にしてみてください。