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Core-XシリーズやRYZEN Threadripperの発売など、続々と新製品が登場している2017年のPCパーツ市場。
しかしこの中で根強くファンの心を掴んでいる型落ちパーツがあります。それが「H110Mチップセット」搭載のマザーボードです。
なぜ今この型落ちパーツが評価されているのか、核心に迫ってみたいと思います。
廉価版チップセット「H110M」が評価される理由
H110Mチップセットは、Skylake世代に登場したIntel社の廉価版マザーボード向けチップセットです。
登場以来、必要十分な性能で、できるだけ新しいCPUを使いたいというユーザーの心を掴んできました。BTOパソコンにもH110Mチップセットは多数使われています。
H110Mチップセットが評価される理由としては、以下の3つがあるでしょう。
とにかく安い!
H110M搭載マザーボードの値段は、5000円から10000円以下がボリュームゾーン。5000円台でも、ゲーミングPCのマザーボードとして十分に機能します。
例えば、ASRockの「H110M-HDV」は5900円前後。この低価格でありながら、安定性の高さと必要十分な性能で、サブマシンからゲーミングPCまで幅広く対応できる優秀なマザーボードです。
高価なマザーボードは確かに様々な機能が付いていますが、使い方によっては余計な機能ともいえますからね。ベーシックかつ安定性が高い安価なマザーボードは、いつの時代も需要があるのです。
BIOSアップデートでKabylakeにも対応!
H110Mチップセット搭載マザーボードは、CPUソケットの形状が「LGA1151」となっています。これはSkylake世代に加えて、最新のKabylake世代(Core i7000番台)CPUも利用可能です。
また、最近のH110Mチップセット搭載マザーボードは、あらかじめBIOSアップデートでKabylake世代に対応した状態になっています。そのため、何の手間もなく最新のCPUを載せることができるのです。
DDR3メモリが使える!
2018年の主流はすでにDDR4ですが、DDR3世代のメモリもまだまだ現役。H110Mチップセット搭載マザーボードはDDR3世代に対応しているモデルがいくつかあり、メモリ資産を有効活用できます。
確かにDDR4のほうが高性能ですが、実際にはそれほど体感できる差がないことも多いのです。安く安定したPCが欲しい場合、DDR3でも十分満足できるでしょう。
2018年も根強く生き残る可能性あり
時代の最先端をいくハイスペックモデルよりも、H110Mチップセット搭載マザーボードのように「安くてそこそこ使える」パーツは寿命が長い傾向にあります。
ただし、メモリチャンネルが2つと少ないことや、PCI ExpressのGen3(第三世代)に対応していないという欠点もあるため、パーツの選定には注意が必要です。
とはいえ、「とりあえず型落ち品でPCを作りたい」場合にはとても重宝するのがH110Mチップセット搭載マザーボード。ローエンドからハイエンドまで、幅広く対応できるポテンシャルを持っていますよ。