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たまにAmazonで買い物をすると、格安のノートPCを見かけます。現在の相場からすると異常な低価格で、3~4万円の値段が表示されていることも。
これら異常な格安PCを購入する際はちょっと注意が必要かもしれません。
3~5万円で買えるノートPCの正体は?
正体というほど大げさなものではないのですが、Amazonで売られている格安PCの多くは中国や台湾の無名メーカーのものです。
いわゆる「中華PC」と呼ばれるものですね。例えば、こんな感じのPCが売られています。
サイズ:14.1インチ
OS:Windows
CPU:N100(おそらくIntel Processor N100)
メモリ:8GB
価格:39800円
Amazonには富士通やPanasonicなど有名メーカーの中古品も並んでいますが、こちらは中古ではなく新品です。
CPUの「N100」は一見何のことかわかりませんが、IntelのミニPC向けCPU「Intel Processor N100」のことでしょうね。
コードネーム「Alder Lake-N」の名称で作られたCPUで、Eコアのみの構成という珍しいCPUです。
Intel Processor N100のスペック
4コア4スレッド
3.4GHz動作(ターボブースト動作時)
キャッシュ6MB
TDP6W
Intel Processor N100はCeleronの流れを汲むCPUで、Celeron N5105と比較するとやく4割ほど性能がアップしているとのこと。
CPU単体で見ると、よくできていると思います。格安のミニPCに装着されることが多いようで、これから目にする機会が増えそうですね。
Amazonで購入できる新品の格安PCの構成はおおむねこんな感じで、価格の割にはかなり良くできているように見えます。
Amazonの格安PCの何が問題なのか
では、何が問題なのかというと、それは「評価」の部分です。こうした中華製格安PCの多くは、星4以上などかなり高い評価が付けられています。
また、評価の数も知名度の割には多く、一見すると「自分が知らないだけでよく売れているPC」だと勘違いしがちです。
これはPCに限ったことではないのですが、一部の中華ベンダーは評価や口コミを買い取っているため、実際の評価よりも水増しされていることがあります。
いわゆる「サクラ」なのですが、いまだに黙認されているようで、評価の内容や数を鵜呑みにするのは危険です。また、ほかにもいくつか問題点があります。それは以下のようなもの。
- 独自ドライバを使っているため、クリーンインストールするとドライバが入手できない場合がある
- 初期不良や不具合のサポートがあまり手厚くない可能性がある
- キーボードが英語仕様
- SSDやバッテリーの品質が不透明
中華格安PCでは自社で独自のドライバを用意していることがあり、これが本体に付属していない(単にインストールされているだけ)のです。
つまり、クリーンインストールなどでいったん消去すると、発売元の公式ページなどから再度DLする必要があります。運が悪いと、ドライバのDLが不可能なことも。
また、日本に向けてカスタマイズされているわけではなく、OSを日本語表記にしているだけなので、キーボード配列も英語だったりします。
サポートついては、「不具合報告→即、交換対応」というメーカーもあるので、一概に悪いとは言えないようですね。ただし、手厚さという意味ではあまり期待できません。
そして何より心配なのが、スペック表に記載がないSSDやバッテリーの品質です。やろうと思えばいくらでも誤魔化せる部分だけに、心配ですよね。ノートPCはバッテリーの劣化から不具合が始まりますし。
使えることは使えるが、運しだいの面も…
このようにAmazonで売られている中華格安PCは、ある意味で「値段なり」です。CPUはIntel製ですし、メモリ量もそこそこなので使い勝手は良さそうですが、トラブルを自己処理できる方向けですね。
サブPCとしてなら使えるでしょうが、「故障したらすぐに買い替える」くらいのつもりであまり深追いしないほうが良さそうです。