「10万円の最適構成」「6万円でどれだけのPCを作れるか」など、ゲーミングPCの自作は予算と構成を考えるのが楽しみであり、苦労でもあります。
初心者の場合、予算と構成が結び付きにくく、回り道をした挙句に結局は高い買い物をしてしまう、というリスクもありますよね。
人によっては「さっさと作ってゲームに時間を使いたい」ということもあるでしょう。そこで、予算とパーツ構成を瞬時に仮決めできる方法を紹介します。
コスパを自動で最適化「Automated PC recommender」
Automated PC recommenderというWebサービスをご存じでしょうか。海外のWebサービスなのですが、初心者がゲーミングPCを自作する際の強い味方になるツールです。
Automated PC recommenderは、予算を米ドルで入力するだけで、その時点での最適な構成を提案してくれるツール。
作業は非常に簡単で、トップページ(https://www.pc-kombo.com/us/builder)にあるボックスに予算額を入力するだけです。
例えば予算が12万円ならば、米ドル換算で約1000ドルですので「1000」と入力して「Build」をクリックします。
2022年3月末時点では、次のような構成が提案されました。
CPU | AMD Ryzen 7 5700G | 約38000円 |
GPU | Radeon RX Vega 8(内蔵グラフィックス) | 0円 |
マザーボード | Gigabyte X570 Gaming X | 約17400円 |
メモリ | Corsair Vengeance RGB Pro SL 32 GB(DDR4-3200) | 約22000円 |
ストレージ | ADATA XPG SX8200 Pro Series 512 GB(NVMe SSD) | 約8500円 |
電源 | Corsair Vengeance Series V500 | 約7300円 |
ケース | NZXT H510 Midi-Tower | 約8300円 |
合計:101500円
なお、電源は日本向けの類似品に読み替えて計算しています。このようにOS抜きではあるもののしっかり10万円台におさまっていますね。
OSが約14000円だとすると合計115000円強ですから、日本円で12万円のラインにおさまります。
ちなみにパーツ一覧の画面にある「Change」ボタンをクリックすると、別なパーツに置き換えることも可能です。
今回の場合はCPUを「Ryzen 5 3600」に、GPUを「GTX1650SUPER」に置き換えて約2万円アップ。これでだいぶゲーミングPCらしくなりましたね。
このように、予算から逆算して瞬時におすすめ構成がわかるので、自作PC初心者には非常にやさしいツールと言えるでしょう。私も過去に何度かお世話になりました。
GPUの価格が高止まりの今だからこそAPUも視野に
上の構成を見てもわかるように、10万円前後でゲーミングPCを作ろうとすると、どうしてもGPUの価格がネックになります。
2世代前のGPUが未だに高値を付けているので、どうしても予算を圧迫してしまうのですね。そのため、Automated PC recommender上でもAPUが積極的に選ばれるようになっています。
「軽めのゲームがひとまず遊べればいい」「標準画質のフルHDで60fps出てくれればいい」といった程度なら、RyzenのAPUも視野に入れるべきかもしれません。
Ryzen 7 5700Gの内蔵GPU性能は、すでにCore i7 11700の内蔵グラフィックの2.5倍近いスコアをたたき出します。
どうしても予算が足りない場合は、一旦APUにしておいて、そこから中古GPUが手に入ったタイミングでアップグレードする、という方法を検討しても良いでしょうね。
GTX1650~1660クラスならば、そろそろ中古価格が落ち着いてもおかしくない頃ですから。