根強い「GTX1060で十分」論、今からGTX1060はあり?なし?

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先日、私の知人のひとりが「GTX1060でまだまだいける」と豪語していました。その知人は彼の甥に安いGTX1060で組んだマシンをプレゼントしたのだとか。

個人の自由なのですが、今からGTX1060…?と少し疑問に思いましたので、周辺の中古グラボなどを含めて「いまからGTX1060はアリか?」を考えてみました。

GTX1060は確かに優秀、しかし割高である

GTX1060は発売から7年ほど経過しており、すでに新品はほとんど出回っていません。

その一方で、まだまだ根強いファンが大勢おり、メインマシンで使用している人も珍しくない状況です。

Steamのハードウェア調査2023年6月版をチェックしてみると、GTX1060のユーザーは全体の約4.6%で3位です。

順調に割合は減っているのですが、それでも発売から7年経過したグラボがいまだにトップ3にいるというのは、それなりに称賛に値する事実かと思います。

ちなみに1はGTX1650(5.67%)、2位はRTX3060(4.74%)になっており、実際のゲーマーはそれほどハイエンドに移行していないことが伺えます。

1060よりも性能が下の1650が1位、さらに1650と1060、1050Tiのユーザーを合算するとおよそ14%もの人がローエンド帯のグラボで遊んでいることになりますね。

こうした事実を踏まえると、1060で十分だという主張は一理あるように見えます。ただし、「価格を考えなければ」です。

GTX1060は3GB、6GBともに9000円から11000円程度で購入可能で、球数もそれなりです。入手性の面では何ら問題ありません。

しかし中古で1万円となると、ちょっと微妙かなというのが正直なところ。今出回っているGTX1060は経年劣化もそれなりにありますし、ゲーム用途で消耗しているものが大半のはず。

消費電力の高さや実際の性能を考えると、あと1~2万出して1660以上を狙うのが良い気がします。

個人的には今からGTX1060は「ナシ」

私の個人的な意見ですが、中古であっても今からGTX1060を使うのはナシですね。理由は、3年程度を見越した時の故障リスクと、性能不足による交換があるからです。

GTX1060は事実上、最新タイトルを「低画質で」楽しめるギリギリのラインであり、「少しでも安く、とりあえず遊びたい」という層には需要があるでしょう。あとは動画用やブラウジング用のサブマシンとしての需要ですかね。

しかしGTX3060の値下がりが始まっている今、あえてGTX1060を選ぶ理由がありません。3060はかつてのGTX1060のようなポジションに収まりそうなので、あと3万円出してこちらを購入するほうがずっと生産的です。

「そもそも買う層が違うのでは?」と思う方もいそうですが、Steamの調査を見る限り実は競合状態にありそうな気がしています。「ちょっと昔のミドルレンジ」か「準最新世代のミドルレンジ」かという2択に悩んでいる人がそれなりにいるのかなと。

私も安くゲーミングPCを作ってと頼まれたとき、この2択でかなり迷いました。しかし、「準最新世代のミドルレンジ」が値下がりしているのは、結構おいしい状況です。最近は1世代前のグラボもあまり値下がりしませんから。

というあたりを考えると、RTX3060の中古を狙ったほうがよほど生産的かなと考えています。

ちなみにGTX1060とRTX3060の性能差ですが、単純に1.5倍ほどあり、AIを用いた画像生成などではかなりの差が付きます。WQHD以上の環境だと、より体感しやすいでしょうね。

GTX10世代からはそろそろ脱却すべき時期

GTXの1000番台は名機が多く、球数もそれなりなので中古を狙う人が結構います。

しかしAIを使った処理の弱さや経年劣化などを考えると、そろそろ手を引くべきですね。次の中古コスパ最強はおそらく3060になるかと思います。

大体、どの世代のグラボもリリースから7年程度で中古としても価値が落ちてくるのが実情ですから、GTX1060ユーザーの方は次のグラボを検討すべき時期かもしれません。