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テレビを持たない人が増えていますが、TV番組自体は見ている、という話をよく耳にします。例えばPCにTVチューナーカードを指して視聴するというパターンですね。
PCでTV番組を見ることは意外と快適ですし、録画も同時進行できるのでとても便利。しかし、TVチューナーカードは品質の差が大きく、外れを引くとまともに視聴することすらできません。
そこでTVチューナーカードの品質を担保する指標として「ドロップ率」に注目してみましょう。
TVチューナーカードのドロップ率とは
ドロップ率とは、TVチューナーカードにおいて「放送データのパケットが取りこぼされる割合」を指す言葉です。
ドロップが発生すると、視聴中の映像や音声にブロックノイズが入り、見苦しい状態になることがあります。さらに大量のドロップが発生すると、画面全体がブロックノイズで覆われ、正常な視聴ができなくなることもあるほど。
ドロップが発生する原因は、TVチューナーカードが受信した放送データのパケットを一部取りこぼしてしまうことです。
放送データはMPEG2-TSと呼ばれるパケットによって構成されており、このパケットの一部が欠落すると映像や音声が正常に再生されず、その部分がブロックノイズとなって現れます。この現象がドロップです。
ドロップが発生するとどうなるか
ドロップするデータの種類によりますが、映像データがドロップするとブロックノイズが現れ、シーンが乱れたり見づらくなったりします。
一方、音声データがドロップすると、音が途切れたり異常な音が発生したりといった現象につながりますね。
放送データのパケットであるMPEG2-TSには映像や音声以外にもEPG(電子番組ガイド)などのメタデータが含まれており、これらもドロップの対象です。
ただし、基本的には映像や音声がドロップしていなければ視聴者が気が付くことはなく、視聴にも問題は生じません。また、録画時にドロップが発生しても、メタデータのみであれば録画は正常に視聴できます。
TVチューナーカード選びで気を付けたいドロップ率
TVチューナーカードの品質は、ドロップ率に直結する要素です。品質の良いTVチューナーカードでは、ほとんどドロップが発生しませんが、低品質なTVチューナーカードでは、ドロップが頻繁に発生しやすくなります。
一般のBDレコーダーや有名な家電メーカーが製造しているTVチューナーカードは、ほとんどドロップが発生しませんね。
注意すべきなのは、「TS抜きチューナー」と呼ばれるTVチューナーカードです。TS抜きチューナーとは、放送データに含まれるコピー制御信号に反応しない類の製品で、BSやCSなどを録画できるチューナーのことです。
TS抜きチューナーは品質のバラツキが大きく、保証やサポートも限定的。現在は一般の量販店で入手することはほぼ不可能で、海外通販やPCマニア向けのショップで取り扱われています。
TS抜きチューナーカードは、PCだけに許されたコピーガードの抜け道(コピーガードを無視していて、解除していないので違法ではないという判断)ですが、今後は規制されるかもしれませんね。
私はTS抜きチューナーカードは卒業しましたが、今後導入される方はドロップ率に注意して選んでみてください。