USB3.0はUSB3.1?USBコネクタの基礎知識

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どんどん複雑怪奇になるUSBコネクタの仕様。みなさん、USBコネクタの仕様を完全に把握していますか?私は最近ついていけていません。

USBは一般的な「2.0」「3.1」といった世代の表記に加え、転送速度や充電の容量など、さまざまな仕様が絡んでいます。

現代はまさにUSB戦国時代ともいえるほど仕様が入り乱れており、自分が何を使っているのか把握するだけでも一苦労です。

そこで今回はUSBコネクタの仕様と今後の表記についてまとめてみたいと思います。

2023年時点のUSBの主な仕様

2023年1月時点で、市販されているUSBコネクタの仕様は大体以下のとおりです。

  • USB2.0:最大転送速度480Mbps
  • USB3.0(USB3.1 gen1 or USB3.2 Gen1):最大転送速度5Gbps
  • USB3.1 Gen2(USB3.2 Gen2):最大転送速度10Gbps
  • USB3.2 Gen2×2:最大転送速度20Gbps

このようにUSB3世代が非常にわかりにくい仕様になっている点が実情です。なぜなら、USB3世代は後継世代が登場するタイミングで呼称が変わっているのです。

特にUSB3.0はひどいですね。登場した当初は「USB3.0」、その後USB3.1 Gen2が登場すると「USB3.1 Gen1」へ、さらにUSB3.2が登場すると「USB3.2 Gen1」へと名称が変化しています。

まるで出世魚のように、時間の経過とともに名称が変わっているのです。この間、転送速度は特に変わっていません。なので、「最新の規格だ!」と思っていても、実際には単にUSB3.0を買ってしまっていた、という人もいると思います。

USB4世代の登場でさらに混乱が

さらに2020年には「USB4世代」が登場しました。

  • USB4 Version1.0:最大転送速度20Gbps or 40Gbps
  • USB4 Version2.0:最大転送速度80Gbps

USB3の世代だけでも複雑だったのに、さらにUSB4の世代も加わってしまうと、もはやユーザーにとってはどのバージョンがどれだけの速度を持っているのか判別がつきません。

特にUSB4 Version1.0については、USB3.2 Gen2×2と最大転送速度が重複しており、何が最新であるのかわかりにくいですよね。

混乱を回避するために今後は「転送速度」がロゴに表記される

このように「世代」と「仕様」が一意に判別できない問題を解決するため、USBの規格を策定する団体がロゴを改めるように活動しています。

具体的には、以下のようにわかりやすい表記になるようです。

  • USB4 Version1.0→USB 40Gbps
  • USB3.2 Gen2×2→USB 20Gbps
  • USB3.1 Gen2(USB3.2 Gen2)→USB 10Gbps
  • USB3.0(USB3.1 gen1 or USB3.2 Gen1)→USB 5Gbps

3.0や3.1といった表記は廃止し、単に転送速度を記載する方式へと変更されるようですね。これならかなり分かりやすくなります。

ついでに把握しておきたい「Type Cコネクタの充電ワット数」

USBはデータ転送のみならず、デバイスの充電にもよく使われます。特にUSB TypeCはUSB PDによって大容量の電力供給が可能になっていますよね。

このUSB PDにもバージョンがあり、

  • PSB PD 3.0ならば最大100W
  • PSB PD 3.1かつEPR対応ならば最大240W

という具合にバージョンによって最大ワット数が異なります。ただし、実際には製品ごとに対応ワット数が異なるので、購入時によく確認するようにしましょう。