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自作PCやBTOパソコンに慣れてくると、できるだけ安くPCを組む方向に興味がわいてくるものです。
その結果、「ジャンク品を寄せ集めれば、格安でPCが組めるのでは?」という考えに至ることがあります。私も何度もありました。
しかし、個人的にこの方法はあまりおすすめしません。今回はその理由をまとめて紹介したいと思います。
ジャンク寄せ集めでもPCはできてしまう
まずジャンク品の寄せ集めについてですが、ある程度の知識と目利き、修理スキルがあればPCを組めてしまうことは事実です。
実際に私も自作PCを始めて間もないころに組んだことがあります。当時はIntelのCore iシリーズが登場したばかりで、その前の世代であるCore 2 DuoというCPUのジャンク品が出回っていました。
また、AMDのデュアルコアCPUを乗せたPCのジャンク品も豊富でしたね。これらを3台ほど買い集め、分解して部品どりを行い、正常なPCに組み上げたのです。
ジャンク品はヤフオクや実店舗(ハードオフ)などを回って集めましたね。単に起動しないというものはマザーボードか電源かCPUのいずれかが故障しているので、こういったものを3台ほど集めると何となく1台できてしまいました。
金額としては、中古パーツを買って組むよりも若干安いくらいでしたが、それ以上に後悔が沢山ありました。
なぜおすすめしないのか
その後悔とは以下4つです。
- ジャンク品の時点で正常稼働するパーツも傷んでいる(耐久性がない)
- 保証がないので壊れると即廃棄になってしまう
- 寄せ集めなので相性問題が出やすい
- 余ったパーツの処分にお金がかかる
順に説明していきますね。まず1つ目ですが、ジャンク品ということは、「どこかが故障しており、PCとして正常に稼働しない」状態です。
分解していくと大体故障個所はわかります。慣れなのですが、マザーボードと電源のどちらかが故障しているか、HDD本体もしくはケーブルの不良などが多かったですね。
しかし、その「患部」が故障して放置されている過程で、ほかの部分も故障の前段階に突入していることがあります。
例えばマザーボードですが、長期間放置されていて埃がたまっており、2か月後くらいに通電不良で故障したことがありました。
さらに当然のことながら保証がないので、せっかく寄せ集めで作ったPCも一度故障したらゴミになってしまいます。再利用するという手もありますが、それだと無限にパーツが積みあがるので…。
そして、相性問題も何度か起こりましたね。ジャンク品の寄せ集めですから相性保証も使えませんし、相性問題はかなりやっかいです。
「呼称はしていないけど組付けられないパーツ」が溜まっていきますから。このようにパーツが余りだすと、保管場所がなくなってきて廃棄せざるを得ないのですが、PCパーツの大半は大きめの金属であり、処分にお金がかかります。
といった具合に、ジャンク品の寄せ集めは「1台の正常なPCができあがるまでに、その数倍の不要パーツが生まれる」ことを念頭に置いて実行しないと後悔します。
数十台レベルで作っていけば、余剰パーツ同士でどんどん組みあがるので採算がとれそうですが、1~2台ならやめておいたほうが無難です。
ジャンク品の使い道はそれほど多くない
基本的にジャンク品は、中古でも手に入らないパーツの確保や、アンティーク的な価値のあるPC(PC黎明期の名機など)を見つけた場合のみ手を出したほうが良いですね。
あとはOSを動かすための実験機などにも使えるでしょう。例えばWindows7を正式サポートするCPUの最終世代は第6世代Coreシリーズですが、こういった類のジャンク品ならば買う価値はありそうです。