メニーコアCPUを意識したマザーボードの選び方

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2017年ころから本格化したメニーコア時代ですが、今や6コア以上のCPUもすっかり定着しましたよね。

CPUはコアが増えるごとに電力周りの管理がシビアになるようで、マザーボードの管理機能も年々向上しています。

そこで、メニーコアCPUを意識したマザーボードの選び方をまとめてみました。

PCIe4.0に対応しているか

メニーコアCPUは、コアあたりの処理速度が向上するにつれ、CPU全体のパフォーマンスも上がっていきます。

2021年時点では、すでに個人用途で「これ以上は不要」というレベルにまでパフォーマンスが上がっていますが、これはあくまでもCPU単体のお話。

システム全体(ゲーミングPC全体)としてパフォーマンスを上げる余地はまだまだ残っています。そのひとつがPCIeです。

PCIeはGPUやSSDなどゲーミングPCのパフォーマンスアップにつながる重要なパーツの接点であるため、できるだけ新しい規格に対応できるマザーボードが理想。

2021年12月時点では、最新の「PCIe4.0」に対応できるマザーボードであることが望ましいでしょう。

現状ではまだまだAMD側が先行しているためPCIe4.0視点で選ぶとIntel側が不利になりますが、第12世代Coreシリーズ以降は標準対応されると見られています。

今後、M.2 SSDの性能が向上していけばPCIe4.0の恩恵を感じられるようになるため、今のうちに投資しておくのもひとつの手ですね。

VRMフェーズの数と質

メニーコアCPUはコアの数が増えたり、ブースト機能が付与されたりしていることから、以前よりも電源の管理がシビアになっています。

例えばIntelは標準の自動オーバークロック設定とも言えるIntel Turbo Boost Technologyにおいて、消費電力の設定「PL(Power Limit)」を複数設定しています。

具体的な例を出すと、Core i7 10700K(標準のTDPが125W)では、PL1は標準状態と同じく125Wであるものの、PL2では229Wまで消費電力が伸びると言われているわけです。

このように大幅な電力増をコントロールするには、VRM(Voltage Regulator Module=CPUに電気を供給する回路の数)が重要になってきます。

VRMのフェーズ数が多いと、それだけ緻密で正確なコントロールが可能になるうえに、負荷も分散できるからです。

また、VRMの保護機能や冷却機能が充実していると、負荷の乱高下があったとしても、CPUの寿命が縮みにくくなります。

VRMフェーズ数や冷却・保護機能はマザーボードのグレードが上がるにつれて向上するため、このあたりもしっかり検討したいポイントですね。

ネットワーク機能の充実度

メニーコアCPU時代になり、処理できるデータの量が増えた一方で、肝心の回線が貧弱なために性能を引き出せていないケースが増えました。

一般的なマザーボードには「ギガビットLAN」が装備されていますが、これは大半の場合、「最大1Gbps」までのネットワーク速度に対応していることを示しています。

一方、近年は最大1Gbps以上の通信速度を可能とする回線も多いため、できれば「2.5G LAN」対応のマザーボードを検討したいところ。

せっかくの高速回線も、マザーボードのLANが対応していなければ宝の持ち腐れです。また、無線LAN対応の場合はWifi6(最大9.6Gbps)に対応しているかも見ていきましょう。

本格的なゲーマーであれば有線LANがメインだとは思いますが、周辺機器との連携速度などを考えると、無線LANも高速にしておいて損はないでしょう。