※当ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
CPU、GPUともに消費電力が大きくなっている今、エコなPCはそれだけで魅力です。
しかし、美麗なグラフィックで派手な動きを連続することが多いゲーミングPCは、どうしても消費電力が大きくなりがち。
消費電力の大きさは性能の高さでもありますから、あえて気にしないという方も多いでしょう。一方、消費電力をいかに小さくするかに血道をあげる人たちもいます。
そこで今回は、低消費電力PCを突き詰める理由やメリットについて考えてみました。
なぜ低消費電力を目指すのか
結論から言うと「電気代が安くなるから」なのですが、どうやら理由はこれだけではないようです。
昔の同僚に、とにかくPCの消費電力を小さくすることに熱中している人がいました。わざわざ一般には市販されていない定電圧CPU(末尾Tのモバイル用途版)を購入し、デスクトップに乗せ換えるという徹底ぶり。
正直なところ、市販されていないCPUを購入する時点でコスパはかなり悪くなっているのですが、それでも彼は全くやめようとしませんでした。
その理由を聞くと「機械をいかに小さな電力で効率よく動かせるかに興味があり、達成感を覚える」とのこと。
確かに機械の進化とは、「小さなエネルギーで大きな力を生み出す」ことであり、低消費電力PCはまさにその理論を体現していますよね。
しかし、これだけでは納得できなかったのでもう少し突っ込んで尋ねてみると、次のような回答がありました。
PC自体の寿命が長くなる
消費電力が小さいということは、それだけロスする電気の量も少なく、発熱が小さいということ。
発熱が小さいことでパーツ自体の寿命が長くなり、最終的にはPC自体の寿命も長くなるのだそうです。私は実際に試したことがないのですが、無理なOCを多用するとPC全体の寿命が縮まるのはわかります。
要はその理論の逆なのだろうと思いますが、確かにPCが長持ちするのは有難いですね。
ただし、よくよく考えるとそれなりにノウハウが必要です。低消費電力を突き詰めるには「低電圧版のCPUを購入し、さらにUEFIの設定でダウンクロックする」という作業が必要だからです。
OCを試したことがある方ならわかると思いますが、CPUはダウンクロックしすぎても不安定になります。なので、OCと同様に少しずつ電圧とクロックを調整しながら再起動を繰り返していくわけですね。
つまり根っこのところはOCを突き詰める人と同じなのです。
ほぼ無音PCが簡単に組める
熱と並んでPCの大きな問題といえば「騒音」です。特にファンの音は、どうしてもゼロにできませんからね。
ところが低消費電力を突き詰めていくと、必ずどこかで「ファンレスが可能なポイント」が見つかるのだとか。
CPUは結構簡単にファンレスになるそうですが、電源はファンレス電源を買わなくてはいけないので結構お金もかかります。
それでも無音PCの魅力は、一度体感すると病みつきになるそうで、もう騒音だらけの高性能・高消費電力PCには戻れないと語っていました。
低消費電力PCのパーツはどこで入手する?
低消費電力PCを極めるには、BTOメーカーやパーツショップが販売している市販のパーツだけでは難しいです。
ノートPCやミニPCに組み込んで出荷される低電圧モデルのCPUを入手しなくてはなりませんからね。昔はこの点がネックで、その同僚はよく中古パーツショップを巡っていました。
今も基本的には同じだと思うですが、「Minisforum」に代表されるような超小型PC専門のWebショップ、あるいはフリマアプリなどを探せばある程度は見つかります。
そう考えると、昔よりはパーツが入手しやすいのかもしれません。低消費電力PCは、電気代の削減・騒音削減・PC寿命の延長とエコな時代にマッチします。
GPUの問題さえ解決できれば、低消費電力なゲーミングPCを目指すのも面白いかもしれません。