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新しいPCモニターを購入したはいいものの「ドット抜け」を発見してしまい、気になって仕方がない…。という経験、ありませんか?
私は過去に何度かドット抜けを見つけてしまい、どうにか治らないものかとと奮闘した経験があります。その経験をもとに、ドット抜け対策についてまとめてみたいと思います。
そもそもドット抜けは「故障」ではない
元も子もない話かもしれませんが、ドット抜けは故障ではありません。もっと正確にいえば「数点程度のドット抜けは正常品の範囲内」として扱われます。
これはBTOメーカーや家電メーカーでも、公式サイトで明記しています。以下はその一例です。
NEC
液晶ディスプレイは非常に高精度な技術で作られていますが、画面の一部にドット抜け(ごくわずかな黒い点や、常時点灯する赤、青、緑の点)が見えることがあります。
また、見る角度によっては色むらや明るさのむらが見えることがあります。
これらは、液晶ディスプレイの特性によるものであり、故障ではありません。
交換・返品はお受けいたしかねますので、あらかじめご了承ください。
https://jpn.nec.com/products/bizpc/info/pc/lcddot.html
現代のPCモニターの画素数は数百万レベルです。フルHDならば約200万画素、WQHD(2K)ならば約370万画素、4Kならば約800万画素です。
1画素=1ドットとして考えると(厳密には違いますが、ここでは同一の単位として扱います)、ひとつのモニターの中に数百万のドットが存在するわけです。
このうち、約0.1%が「抜け」を起こしたとしても数千ドットになります。しかし、我々が見つける抜けドットの数はせいぜい1~10個未満。
つまり、割合的には0.001%未満なのです。0.001%未満の抜けを、果たして不良品と言えるかどうか。一般的には、どのメーカーも数個のドット抜けは「正常品」として扱います。
交換対応に応じてくれたとしても、その交換品がドット抜けを起こしている場合があります。
ちなみに、液晶メーカーへ部品を納める会社では、1万分の1未満のドット抜けまでは正常品として扱う傾向にあるのだとか。
自分で出来るドット抜け対策
ということで、ドット抜けを故障として修理してもらうことはできません。かといって、そのまま放置は避けたい。そういう方は、あくまでも自己責任で次の対策を試してみてください。(絶対になおるわけではありません)
抜けドット周囲を押す
かなり原始的ですが、実はこれでなおることがあります。抜けドット周辺を軽くおして接続不良を解消する、というのが原理です。
私も1度だけ、この方法でドット抜けがなくなりました。しかし、別の抜けドットでは効果がありませんでした。
この方法で直るのは「接触不良」レベルであり、パネルが断線しているような場合は効果がありません。
GIF画像の表示
こちらは一時期話題になりましたが、動きの速いGIF画像を抜けドットに表示させることで、接続不良を直してしまおうという方法です。
ただし、長時間の表示が必要だったり、一時的な応急処置にしかならずに結局は元に戻ったりと、「修理」と呼ぶには物足りない内容ですね。私は全く効果がありませんでしたが、SNSなどでは直ったという報告もあります。
ドット抜けは故障という概念を取り払う
私は最終的に、「あきらめ」で解決しました。というのも、製造メーカーがそもそも「ドット抜け」が発生する前提で製造を行っているからです。
あれだけ精度の高い機械を大量生産するわけですから、100%を目指すのは無理があるというもの。実際に電子情報技術産業協会(JEITA)では、ドット抜けに関してガイドラインを設けています。
その内容は「ドット抜けの割合や個数を定量的にわかりやすく表記し、ユーザーが理解できるようにすべき」というもの。
例えば次のような表記ですね。
- 「有効ドット数の割合は XX.XXXXXX%以上です」
- 「ドット抜けの割合は X.XXXXXX%以下です」
- 「ドット抜けは X平方センチ内に Y 個以下です」
要は、ドット抜けがどのくらい発生しうるかを消費者に伝え、その範囲内ならば正常品として取り扱うべきということです。
ここまで知ると、ドット抜け=故障という概念はだいぶ薄れると思います。どのメーカーの公式サイトを見ても「ドット抜けは製造過程で必ず発生する個体差」との説明がありますしね。
一方、大手BTOメーカーでは、独自のパーツ保証のなかでドット抜けモニターの交換対応を行っています。もしどうしても気になるようであれば、これらBTOメーカーの保証サービスを利用してみてください。
個人的には、ドット抜け保証での交換が最も満足度が高いと思います。