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PCが売れなくなっているというニュースがある一方で、PC全体の性能は今もどんどん上がっています。もちろん、ゲーミングPCを含めてです。
こうした流れの中で「HEDT」という新しい概念が誕生しています。ここではHEDTの概要、ゲーミングPCとの違いについて紹介します。
HEDTとは?特徴と通常PCとの違い
HEDT(High-End Desktop)は、高性能で高機能なデスクトップコンピュータのカテゴリを指す言葉です。
HEDTプラットフォームは、一般的なビジネスPCなどに比べて強力な処理能力や拡張性を持っていることが特徴。
具体的な特徴としては、
・ハイパフォーマンス:高性能なCPUと大容量メモリによる複雑で高負荷な作業に対応する処理能力を持つ
・コア数とスレッド数: メニーコアと複数スレッドが標準装備。マルチスレッドアプリケーションや高解像度のビデオ編集、3Dレンダリングなどをターゲットにする
・拡張性: PCIeスロット、メモリスロット、ストレージ接続ポートなどを複数備えている
・高価格:価格帯はアバウトだが、おそらく30万円以上の層をHEDTとして位置付ける
・想定ユーザー層:映像編集者、3Dモデラー、ゲーム開発者などがターゲットになる模様
などが挙げられるようです。ただ、これだけでは「普通の高性能なPCでは?」という感想を抱くと思います。私もそうでした。
実際にHEDTと通常の高性能PCの明確な境目はないというのが、2023年時点の実情だと思います。今後、技術的に明確な境界線がでてくるかもしれませんが…。
ただし、概念として広まっているので、市場が形成されてどんどん新しい製品が発売される可能性は高いです。
ゲーミングPCとHEDTとの違いは?
正直なところ、HEDTってゲーミングPCなのでは?と思う方も多いでしょう。メニーコアCPUに高いグラフィック能力、そして拡張性。ゲーミングPCそのものです。
そこで、ゲーミングPCとの明確な違いについて調べてみました。
重視するパフォーマンスが違う
ゲーミングPCは、高いグラフィックス性能とフレームレートが最終的な目的ですよね。強力なグラボも高速なCPUも、すべてはゲームの実行時に滑らかな動作と高解像度のため。
一方、HEDTはゲーム以外の用途、つまり高解像度やフレームレートの大きさ以外の能力も重視しています。ゲーミングPCよりも汎用性を重視しているということなのでしょう。
CPUとグラボ以外も拡張性を重視
HEDTでは、メモリ・ストレージ・その他拡張カードを複数搭載することを想定しているようです。CPUとグラボ以外もどんどん拡張できる仕様(マザーボード?)が標準のようですね。
ユーザーエクスペリエンス
HEDTはゲーミングPCとは異なり、プロフェッショナルなタスクの処理がスムーズに進むことが焦点のようです。具体的は、ソフトウェアの堅牢性やツールの互換性が重視されるとのこと。
ちょっとイメージしにくいのですが、おそらく業務用アプリケーションやクリエイター向けツールへの最適化が進んでいるという意味だと思います。
HEDT向けマザーボードからイメージをつかむ
HEDTの具体的なイメージをつかむには、対応マザーボードを調べると手っ取り早いかもしれません。
HEDT対応マザーで調べると、いわゆる「全部盛り」のようなマザーボードが見つかります。端的に言うと昔の「ワークステーション用マザーボード」ですね。
PCIスロットが5~7個あり、スーパーハイエンドなCPUに対応、10GbitLAN対応、M.2スロットは3つ、のような15万円以上のマザーボードです。
デュアルCPUに対応したマザーボードもあるので、Xeonなどサーバー用CPUの使用も想定しているのかもしれません。一部のハイエンドなゲーミングPCは、すでにHEDTとの境目がないので、今後どういった売り方になるのか興味深いですね。