物理6コアで5GHz超えを果たす「Core i7-8086K」

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私が知る限り、公式で「5GHz動作」をうたうデスクトップ向けCPUは、これまで存在しませんでした。しかしインテルが創立50周年を記念してリリースする「Core i7-8086K」は、ターボブースト込みとはいえ公式で5GHz動作を保証しています。

5GHzといえば、かつては一部のマニアのみが辿り着ける境地でしたが、それが一般のユーザーでも手軽に実現できるようになったのです。

Core i7-8086Kの概要

Core i7-8086KはCoffee Lakeをベースとしており、単純にCore i7 8700Kの上位モデルと考えて良いでしょう。実際、Core i7 8700Kと比べると、中身はほぼ同じです。(第8世代「Coffee Lake-S Core i7 8700K」の性能は?

Core i7-8086Kの概要

  • CPUコア:物理6コア12スレッド、4~5GHz動作、12MBキャッシュ
  • 内蔵GPU:Intel UHD Graphics 630
  • TDP:95W

動作クロックのみが変わっており、8700Kのベースクロックを向上させたモデルといえそうです。

ちなみにモデルナンバーの「8086K」は、現在のx86アーキテクチャベースのCPUの基礎となる「8086プロセッサ」の40周年を祝う目的もあるそうです。インテルの創業50周年と、現在のCPUの元祖ともいえる8086の40周年が交叉する2018年にリリースしたのは、こういう理由があるからなのですね。

入手は難しい?限定8086個のプレゼント

さて、このCore i7-8086Kですが、実は一般に市販されるものではなく、インテルによるキャンペーンで無償配布するとのこと。

限定8086個とのことですから、今後の展開次第ではプレミア化しそうです。Core i7 8700Kと比較してわずか0.3GHzの高速化とはいえ、史上初の公式5GHz製品ですからね。

このキャンペーンが好評であれば、今後同じスペックのモデルが登場する可能性も否めません。

メニーコア時代はまだまだ続く

インテルとAMDが激しい競争を続ける2018年ですが、今後もこの流れは加速しそうです。直近では10nmや7nmプロセスを採用したCPU、GPUの話題が出ていますが、これらが一般の流通に乗るのはもう少し先のお話。また、コア単体の進化が鈍くなっている以上、コア数の増加はどんどん進むとも考えられます。

とはいえ、普通のユーザーには8コアや12コアといったCPUはややオーバースペックで、4コア程度で十分なことも多いのです。つまり、一部のコアゲーマー以外は「新品のBTOパソコンでも思ったより安い」という状況が続くのではないでしょうか。