PCI Express Gen 4対応の第3世代Ryzenの性能とは

2019年1月8日、米国で買い刺されている家電の世界的な見本市「CES」において、AMDが7nmプロセス製造のCPUについて発表を行いました。いわゆる「第3世代Ryzen」になるCPUなのですが、既存のCPUとくらべてどの程度の性能アップが期待できるのか、現時点の情報をもとに解説します。

第3世代Ryzenのコードネームは「Matisse」

第3世代Ryzenは、「Zen2」世代とも呼ばれており、これまで詳細が明かされていませんでした。しかし今回のイベントで正式発表され、「PCI Express 4.0対応」「Socket AM4マザーボードとピン互換で利用可能」といった情報が出ています。

第3世代Ryzenの特徴は、何といってもCPUダイとI/Oダイが独立しており、それぞれ異なるプロセススールで製造されていることでしょう。

CPUダイ側は7nm、I/Oダイ側は14nmであり、さらにI/Oダイ側には「PCI Express Gen4(=PCIe 4.0) コントローラ」が含まれています。現行の主流規格「PCI Express Gen3」から「PCI Express Gen4」に移行すれば、単純に帯域が2倍となります。

例えばGPUでよく利用されている「PCI Express Gen3 ×16」は最大転送速度が「32GB/s(1秒あたり32GB)」ですが、「PCI Express Gen4 ×16」になれば「64GB/s」まで上昇するわけです。

このように、CPU自体の性能向上に加え、メモリやGPUといった周辺パーツとの連携が一層スムーズになり、ゲーミングPCの性能が大幅に底上げされるわけです。ただし、マザーボード側がPCI Express Gen4に対応している必要があるため、マザーボードの買い替えが必須になるかもしれません。

ちなみに、第3世代Ryzen自体は、既存のソケットAM4搭載マザーボードのBIOSアップデートにより使用可能とのこと。

Core i9-9900Kよりも高性能かつ消費電力は3割off

CESでは「Cinebench R15」を使用してIntelのデスクトップ向け最新CPU「Core i9-9900K」とベンチマーク比較を行っています。結果はわずかに第3世代Ryzenが上回り、消費電力は30%以上低いという魅力的なデータが提示されました。

プロセスルールの微細化は、クロックあたりの性能向上と消費電力削減に大きな効果があります。AMDの7nmプロセス製造CPUは、ついに12nm~14nmの壁を破ったと言っても良いのではないでしょうか。

第3世代Ryzenの発売日と価格は?

価格については詳細が出ていませんが、発売時期は「2019年の中頃」と明言されています。日本では夏~初秋にかけて入手できる可能性が高いですね。また、個人的には価格を「第9世代Coreシリーズと同等以下」におさえてくると考えています。(これはあくまでも私見です)

2019年1月時点でIntelの「Core i9 9900K」が66000円前後ですから、ここから2万円程度を差し引いて、最上位モデルであっても4万円台中盤になるのではないでしょうか。

いずれにせよ、Ryzenはコストパフォーマンスが非常に高いCPUで、メニーコア環境を安価に構築できる優れものです。次の世代のRyzenも、ゲーミングPCファンにとっては要注目のパーツになりそうですよ。