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これまでGPUはNvidiaとAMD(旧ATI)という2大巨人によって仕切られてきましたが、2018年にIntelが、GPU市場へと本格参戦するというニュースが流れました。
そこからしばらく本格的な製品の情報は出ていなかったのですが、2021年秋ごろから、再びIntel製GPUの情報が出てきています。
そこで、Intel製GPUの開発状況や実際の製品として出回る時期などをまとめてみました。
IntelのGPU開発20年以上ぶり
Intelは1998年にリリースされた「Intel 740」を最後に単体のGPUを作らなくなり、CPUのみにリソースを割いてきました。
実際にはCPUに内蔵するGPUの開発も行っているため、完全にGPU開発から手を引いていたわけではないのですが、AMDやNvidiaのように独立したGPUは売りだしてこなかったわけです。
ところが、2018年の夏ごろに、「ゲーミングPC向けのGPUを開発する」と発表。数年前からIntelがAMDからGPUの開発メンバーを引き抜いているという話がでており、単体GPU市場への参戦が噂されていた中でのニュースでした。
Intelは、2021年3月にファウンドリ事業を本格的に開始すると発表。つまり、自社で半導体の製造ラインを持つことから、AMDやNvidiaのように「製造ラインの都合で出荷量が増減する」という事態が起きにくくなると思われます。
Intelから発表される単体GPU「Intel Arc」
2021年8月14日に、Intelは独自のGPUアーキテクチャ「Intel Xe-HPG」をベースとした一般向けGPUブランド「Intel Arc」を発表しました。
Intel Arcの第1弾となるDirectX 12世代GPUは、コードネーム「Alchemist」(アルケミスト)であるとされています。
ハードウェアによるリアルタイムレイトレーシング機能やAIによる超解像機能を搭載しており、2022年第1四半期に登場予定とのこと。
すでにIntel Arcの公式サイトが公開されていますので、興味がある方は是非ご覧になってみてください。
ちなみに、Alchemistの他にも「Battlemage」(バトルメイジ)、「Celestial」(セレスティアル)、「Druid」(ドルイド)など、RPGの職業名にちなんだGPUが開発されているようですね。
公式サイトではAIによる解像機能が推されていますが、実際のフレームレートがどの程度で、消費電力がAMDやNvidiaとどの程度違うのかなどは不明です。
リファレンスモデルが公開されるのは早くても2022年の2~3月ころと予想されますから、要注目ですね。
CPUもGPUもIntelな時代は来るか
Intelは2018年時点で「ゲームからデータセンターまで対応できるGPU」を開発すると噂されていました。
これまでもCPU内蔵グラフィックやサーバー向けグラフィックの開発は行っていたわけですから、ノウハウは蓄積していたのでしょう。
また、単体GPUが開発されることでCPU内蔵グラフィックにもノウハウが反映され、AMDが得意としているAPUのような製品が生まれる可能性もでてきました。
過去にも、Intel CPU+AMD GPUを組み合わせた「KBL-G」やAMDのAPU「Ryzen Gシリーズ」がありましたから、CPU+GPUのセットがどう変わるのか楽しみですね。
GPUの価格が非常に高騰しており、2世代前の製品が未だに現役という異常事態が続いていますが、この状況が少しでも改善されることを希望します。