ミニPCは地雷か?新しいスタンダードか?

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2018年頃から手のひらサイズのデスクトップPC「ミニPC」が登場し、省スペース性から注目されました。

しかし最近、ミニPCは「地雷」ではないかというネットの書き込みをよく見かけます。

私自身は特に地雷とは思わないのですが、なぜミニPCが批判されるのか、また将来的にミニPCは新しいスタンダードになるのかなどを整理したいと思います。

ミニPCが「地雷」と言われる理由

ネットの情報を総合すると、ミニPCが地雷とされる理由は以下3点のようです。

・拡張性が無い
・搭載できるGPUが限られている
・本体価格は安いが、求めるスペックを追求すると割高になる

これは昔、省スペース型PCが流行ったときに言われていた理由を全く同じですね。

PC、特にゲーム用途の場合は、アップデートや新タイトルのリリースによって「PCに求めるスペック」が上がっていくものです。

一般的なBTOパソコンなどでは、ケース内部に余裕があり、拡張性もしっかり確保されています。また、ファンも追加したり交換したりと、冷却性能を上げることも容易です。

しかしミニPCは極端な小型化ゆえにこうした拡張性に対する余裕がなく、性能をあげるにあたってマージンがほぼありません。

また、GPUにしても「ロープロファイル版(通常モデルよりも高さを制限した短尺版のGPU)」や「外付けのGPUボックス」が前提であり、選べるモデルに限りがあります。

ロープロファイル版は性能の割に高いことが多く、GPUボックスはそれ自体が数万円です。(もちろんGPU本体の価格は別です)そのため、「少ない選択肢から割高なものを選ぶ」ことになるわけです。

こうした事情を加味していくと、「購入時の価格は安いが、アップデートにはお金がかかり、一般的なデスクトップを購入するよりも割高になる」という結論に至ります。

これが地雷と呼ばれる理由だと考えました。

ミニPCは無くなるのか?

しかし、私は個人的にミニPCに期待もしており、CPUとGPUの統合が進めば新しいPCのスタンダードになると考えています。

直近では、AMDが「Ryzen 6000 series APU」をリリースする予定があり、これの性能次第では「そこそこのゲーミングPCをミニPCで実現する」ことも十分可能です。

Ryzen 6000 series APUは現行のRyzen 5000 series APUからCPUもGPUも更新されるため、体感できるレベルの性能向上が期待されています。

ちなみにRyzen 6000 series APUには、AMDの最新GPUアーキテクチャ「RDNA2」が採用されることが確実されており、これまでのAPUよりもワンランク上の存在になるようです。

私もRyzen 6000 series APUには非常に期待していて、内蔵GPUの性能次第では「ほとんどのゲームがミニPCで遊べる」時代も遠くない気がしていますね。

半導体不足の影響でGPUが高騰する中、APUが存在感を示してくれれば、格安で小型のゲーミングPCにも光明が見えてきます。非常に楽しみです。

最初の一台にミニPCはおすすめしない

ゲーミングPCとして考えた場合、最初の一台は多少高くてもATXやマイクロATXにしておくべきでしょう。

内部が広くて拡張性が高く、メンテナンスも容易です。ミニPCは「事務作業しかしない」「リビングでブラウジングできれば十分」といった層が買うべきもので、今はまだゲーミング用途には向きません。

予算的にミニPCしか手が届かないのであれば、中古のデスクトップ+GTX1050Tiや1605など、ロー~ミドル下位クラスのGPUでその場をしのぐという方法もあります。

ミニPCがどうしても欲しければ、新しいAPUが出る2022年以降まで待つべきかもしれません。