超メジャーベンチマーク「CineBench R20」は最新版でどう変わったか

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ゲーミングPC界隈では聞いたことが無い人はいないほど有名なベンチマークソフト「CineBench」が、R15からR20へのアップデートされました。

最新世代のR20は、R15に比べて何が変わったのか。その内容に迫ります。

CineBench R15⇒R20の変更点

では早速旧バージョン(R15)からの変更点をまとめてみます。大きなものは以下4つです。

  • CPUのベンチマークにより特化。Open GL(GPU)ベンチマークが削除された。
  • R20は、R15よりも巨大かつ複雑なテストを想定。レンダリングに約8倍の処理性能と約4倍のメモリが必要になった。また、計算結果はR15と単純比較できない。
  • サポート外CPUでは動作しない。また、メモリ搭載量が不足している場合には、起動時に警告が発せられる。
  • 配布が各OSの公式ストア(Windows版はMicrosoft Store、Mac OS版はMac App Store)経由に統一。

完全にCPU専用ベンチマークになり、なおかつ処理性能やメモリのハードルもあがりました。これはCPU全体が高性能化し、従来の負荷方式では正確な計測が難しくなったことが理由として挙げられるでしょう。

特に「R15と結果の互換性が無い事」「GPUの計測が亡くなったこと」には注意が必要です。おまけ程度とはいえ、GPUの性能テストは便利でしたからね…。

CineBench R20を動作させられるスペックは?

R15比で8倍の処理性能と4倍のメモリが必要になったとされるCineBench R20。実際に動作させられる環境はどの程度のスペックなのでしょうか。開発元であるMAXON社の公式ページには以下のように記載されています。

  • Windows 7 SP1 64-bit 以降
  • Intel もしくは AMD 64-bit CPU
  • 要SSE3 & 4GB RAM

つまりWindows7以降の64bit OSと64bit CPU、メモリは4GBということですね。意外とハードルは低いです。ここ5~6年ほどの間に発売されたゲーミングPCならば、何ら問題ないでしょう。

ちなみに「SSE3(ストリーミングSIMD拡張命令セット3)」は、簡単にいえばCPUでの諸動作(メモリアクセスや仮想CPUスレッド動作など)を効率化し、動画圧縮機能なども強化できる技術です。

SSE3は原則として64bit CPUならば必ず対応しています。始めた対応したCPUは2004年発売のPentium4(PRESCOTT)ですから、こちらもほぼ問題ありませんね。

しばらくはR15との併用がおすすめ

R15に比べるとより複雑で高性能な処理を実行できるR20ですが、R15とは完全に別物です。そのため、CPUベンチマークは「CineBench R15とCineBench R20の共存」が最適解かもしれません。

また、GPUまで含めた総合的なベンチマークはR15までですから、用途別で使い分けたほうが無難でしょうね。