パーツごとの寿命から見えるゲーミングPCの買い替え時期

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PCは金額の大きな買い物だけに、購入を決意するまでの心理的ハードルが高いものです。

しかし、実際には問題なく動いていても、「そろそろ寿命が来るかもしれない…」と考えれば、新しいPCへの食指が動くものです。そこで、PCの寿命を「パーツ単位」で整理しておきましょう。

パーツ単位の寿命

では早速、主要パーツの寿命を見ていきましょう。今回は主に、以下6つの寿命を紹介します。

CPU

PCパーツの中でも最も寿命を推測するのが難しいパーツです。結論から言うと、CPUの寿命は「物理的な欠損が無い限り半永久」といえます。

つまり、寿命が無いのです。PCメーカーもCPUを「有寿命部品」として扱っていません。CPUには物理的な駆動部分が無く、ソケットに乗っかっているだけです。

熱による焼き付き以外は、物理的な劣化が発生する要因すらありません。したがって、通常使用の範囲内であれば、延々と動いてしまうことになります。

自作歴11年の私でさえ、「CPUそのものが寿命で壊れた」という話を聞いたことがありません。以前、3年ほど押し入れにしまっていたCPUを引っ張り出して稼働させたときでさえ、何の問題もなく動きました。

したがって、寿命と言う意味でいえば、CPUはあまり考慮する必要がないと思います。ただし、「性能不足を感じるようになった」という具合に「環境との不適合による実質的な寿命」はあり得るでしょう。つまり、性能不足を感じたら寿命と言えるのかもしれません。

マザーボード

こちらも寿命を推測しにくいパーツですが、コンデンサの劣化による故障率は、CPUよりも圧倒的に上だと思います。

ちなみにコンデンサは有寿命部品に含めるメーカーもあるため、「コンデンサの寿命=マザーボードの寿命」と考えてもよさそうです。

一般的な105℃タイプの電解コンデンサであれば、「105℃の環境で2000時間」が目安だそうです。ただし電解コンデンサの寿命は温度の影響が大きく、温度が10℃上がると寿命は半分になってしまうのだとか。

また、105℃もの高温環境で使用することはほぼないので、65℃程度で計算しなおすと、寿命は「32000時間」。つまり「3.65年」ですね。これらのことから、マザーボードの寿命は4年前後を目安に考えたほうがいいのかもしれません。

メモリ

CPU同様に、事実上の寿命がありません。PCに搭載されているDRAMであれば「10の15乗回」の書き込み回数で寿命を迎えるとされています。

1秒に1回延々と書き込んだとして、「3億年超」持つことになります。つまり半永久的な存在なのですね。しかし、メモリは故障率がそこそこ高いため、メーカーでは「10年保証」をうたっているところが多いです。

寿命が尽きる前に、熱や電圧異常、埃などによる故障が発生することが大半のようです。

GPU

ここでいうGPUとは「グラフィックボード」です。GPUコア単体のことではありません。グラフィックボードにはコンデンサがあるため、こちらもコンデンサの寿命を気にするべきでしょう。

マザーボードよりも稼働時の温度が高いため、寿命は短めかもしれません。ヘビーに使うとして、およそ「3年」を目途に考えておいた方が良さそうです。

電源

こちらもコンデンサの寿命を意識するべきでしょう。品質にもよりますがおよそ「3~5年」と考えてください。もっとも、一部のメーカーは10年以上の保証をうたっていることもあります。

80PLUS認証が普及したことで、以前よりも寿命は長くなっている印象がありますね。それでも5年前後でチェックするのが無難でしょう。

ストレージ(SSD)

SSDの場合、モデルごとにTBW(総書き込み容量)が決まっているため、TBWから現在までの総書き込み容量を差し引いて、寿命を推測することができます。

ざっくりいうと、250GB以上のSSDであれば、かなりハードに使っても7年~10年は持ちますね。ただし、SATAケーブルの不具合や電源の異常から派生する故障については、この限りではありません。

>> SSDの寿命は何年?4年間起動し続けた結果から計算してみた

購入から3年経過したら定期的なチェックを

パーツ単位でみると、およそ「3~7年」で寿命を迎える可能性が出てきます。購入から3年経過したら、定期的にパーツの状態をチェックしておきましょう。

また、買い替え時期としても3~7年を目途にすると、パーツの世代交代が進んで性能向上を体感しやすくなります。参考にしてみてください。