SSDの寿命は何年?4年間起動し続けた結果から計算してみた

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SSDはHDDよりも寿命を推測しやすいパーツです。なぜかというと製品ごとに「TBW(総書き込み容量)」が公表されており、TBWの数値を超えると書き込みに制限がかかるからです。

では、一般的なPCを常時起動しっぱなしで運用した場合、寿命はどのくらいになるのでしょうか。私個人のPCを具体例に挙げて解説したいと思います。

4年間起動しっぱなしのPCでSSD寿命を推測

私は仕事でもプライベートでもPCを常時使うため、メインPCはほぼ24時間起動しっぱなしです。

つい先日、メインPCを買い換えたものの、それまで使用していたメインPCも引き続き起動しっぱなしの状態でした。丁度購入から4年経過したので、試しにSSDの寿命を計算してみたいと思います。

4年間ほぼ休みなく働いているPCのメインストレージは「Samsung SSD 850 EVO 250GB」です。今では完全に型落ちと化したSATA接続のSSDですが、相変わらずスムーズな読み書きでストレスがありません。

このSSDをストレージ診断ツール「Crystal Disk info」でチェックしてみると、次のようなデータが得られました。

総書き込み量 18563GB(約18.6TB)
電源投入回数 232回
使用時間 32923時間

1年が8760時間ですから、年換算で3.75年(=3年9カ月)稼働していることになります。このPCを購入したのが2016年の2月でしたので、執筆時点(2019年12月)までの間、ほぼ休みなく動いています。

ここで、SSDの寿命を推測するために「Samsung SSD 850 EVO 250GB」のTBWをチェックしてみましょう。SAMSUNGの公式サイトによると、TBWは「75TBW」。つまり、総書き込み量が75TBを超えると、書き込みが制限され、徐々に劣化が始まると考えられます。

現状の総書き込み容量が18.6GBですから、残りは75TB-18.6TBで「56.4TB」。使用時間と総書き込み量から1日の書き込み量を計算すると「約13.5GB/日」です。

さらに残り書き込み量56.4TB(56400GB)を13.5GBで割ると、残り寿命が日数ベースで判明します。計算結果は、「約4178日」。つまり、「11.4年」です。

4年間ほぼ起動しっぱなしのSSDでも、TBWベースで考えると15年も寿命があることになります。すさまじい長さですね。

もちろん、私は常時ゲームをさせているわけでも、動画編集や保存の習慣があるわけでもありません。SSDはあくまでもCドライブ、つまり起動ドライブとして運用しています。

そのため、もっとハードな使い方(1日の書き込み量が30GBオーバーなど)であれば、寿命は縮むでしょう。しかしそれでも、5年~7年程度は余裕で持つ計算になります。

PCの寿命はSSD以外を見るべき

SSDは高寿命なうえに壊れにくいパーツで、よほど不運でない限りはSSDが「寿命の原因」になることはないでしょう。もちろん、何らかの要因で故障することはありますが、それはどのパーツでも同じです。

したがって、単純な「経年劣化」として考えるならば、SSD以外のパーツに注目すべきといえます。特に、「電源」「ファン」などは早ければ5年程度で寿命を迎えます。

ちなみにファンが劣化すると高温状態が続くため、必然的にパーツの寿命の縮まるのです。特にCPUやGPU、電源のファンには十分注意すべきでしょう。