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メニーコアCPUがどんどん進化している一方、そのCPUを冷やすためのCPUクーラーが大型化しています。
しかしCPUクーラーの大型化は進んでも、設置元であるマザーボードは大型化していませんよね。そこで気になるのが「たわみ」です。
今回は、大型化+高重量化が進むCPUクーラーとマザーボードのたわみについて考えてみました。
大型化+高重量化が進むCPUクーラー
Ryzenがメニーコア時代をけん引し、それにIntelのCoreシリーズが追随する形が続いた数年。この数年でCPUのTDPが上昇しています。
2022年時点のCPUを見ても、
・Rynzen7 5800X:TDP105W
・Core i9 12900K:TDP125~241W
・Core i7 12700K:TDP125~190W
といった具合に、高負荷状態のTDPが200W前後に到達するCPUが珍しくなくなりました。特にIntelの第12世代Alder Lakeは、TDPの上昇がすごいですね。
Intelは通常状態のTDP(従来のPL1設定)を「PBP」、高負荷状態(従来のPL2設定に相当)を「MTB」としたことで、TDPの幅が拡がっています。
Core i7レベルをしっかり冷却するためには、TDP150W以上に対応したCPUクーラーが必要になってきました。
このような状況に対応するためか、空冷CPUクーラーも大型化+高重量化しています。
例えば冷却デバイス専門メーカーであるDeepcoolからは、120mmファンとヒートシンクを2枚ずつ搭載した大型CPUクーラー「AK620」がリリースされましたね。
最大260WのTDPに対応するAK620の重さはなんと1456g。つまり1.5キロ弱です。参考情報としてIntelの純正クーラーである「BXTS15A」の重さを調べてみると「448g」となっていました。
こちらの公式資料から確認できます。
AK620とBXTS15Aの差は約1000g。つまり、TDP200Wクラスに対応すると、マザーボード最大1キロ程度の重さがマザーボードにのしかかるというわけです。
ちなみにRTX3060の重量はベンダーにもよりますが大体800~1000g程度。大型のCPUクーラーに変えることで、ミドルレンジクラスのGPU1個分の重量が追加されることになります。
CPUクーラーによるマザーボードのたわみを回避するサポートステイ
そもそもマザーボードは、GPUやCPUクーラーなどある程度の重量があるものを設置し、「縦置き」で使うことを想定されているため、少々の重量増ならば問題ありません。
また、たとえ数ミリ程度のたわみが発生しても、表面に敷き詰められている回路が断線しなければ機能的な問題はないと言えるでしょう。
しかし、数年間もたわみが放置されるのは精神衛生上よくないですよね。そういう方は、マザーボード用のサポートステイを設置するとよいと思います。
Amazonなどで「GPU サポートステイ」と検索すると、大型GPU用のつっかえ棒のような製品が沢山ヒットします。これをCPUクーラーに流用するのです。
AK620のようなサイドフロー型のCPUクーラーであれば、ヒートシンク部分とPCケースの底面にサポートステイを設置することで、ある程度はマザーボードへの負荷が軽減できるはず。
また、CPUクーラーの背が高いのでGPUの頭を超えるようにうまくかわすことも可能だと思います。実際に私もこのサポートステイを使ったことがあり、結構すんなり設置できた記憶がありますね。ぜひ試してみてください。