「コミット済みの増加」はページファイルの置き方で改善できるかもしれない

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Windowsを使用していると、「原因不明のメモリ不足のエラー」に悩まされることがあります。

物理メモリには十分な余裕があるのに、タスクマネージャーを見ると「コミット済み」が異常に増加していることに気づくことがあります。

この現象の原因は一概に特定しづらいですが、ページファイルの配置を見直すことで改善できる可能性があることが分かりました。

特に、健全性の低いSSDにページファイルを置いていた場合、別のSSDに移すことで「コミット済み」の増加が緩やかになったケースを紹介します。

Windowsの「コミット済み」とは?

Windowsの「コミット済み」とは、OSがアプリケーションに対して確保した仮想メモリの総量を指します。

仮想メモリは、物理メモリ(RAM)とページファイル(仮想メモリを補完するためのストレージ上の領域)の両方で構成されます。

アプリケーションがメモリを要求すると、Windowsはその分のコミット済み領域を確保し、RAMまたはページファイルに割り当てます。

しかし、物理メモリが不足するとページファイルへの依存度が高まり、ディスクの負荷が増加します。

コミット済みが増えると「メモリ不足のエラー」が発生する

「コミット済み」の使用量がシステムの最大値(物理メモリ+ページファイルの合計)を超えると、「メモリ不足」の警告やエラーが発生します。

アプリケーションの強制終了やシステムの動作遅延につながるため、コミット済みの異常な増加は無視できません。

タスクマネージャーの「パフォーマンス」タブから「コミット済み」の値をチェックし、許容量を超えていないかを確認することが重要です。

もし、使用量が右肩上がりに増えている場合は、ページファイルの配置を見直すことで改善する可能性があります。

ページファイルを他のSSDに移動したら改善した

コミット済みが増加する原因はさまざまで、ネットではよく「特定のブラウザ(特にChromeやBrave)」が原因に挙げられます。

私の場合も最初はこれらを疑ったのですが、アンインストールしても改善せず。また、

  • 不要なアプリをアンインストールする
  • DISMやSFCのようなメンテナンスコマンドを実施する
  • セーフモードで立ち上げ、再起動する
  • ページングファイルを無しに設定し、再設定する
  • ブラウザの拡張機能をすべて削除する

といった対策もあまり意味がありませんでした。そこで「そもそもストレージに何か異常があるのか?」と考えました。

SMART情報を取得するツールで見ると、Cドライブの健全性が「85」まで低下していたため、ページファイルの読み書き速度に影響を与えていた可能性があります。

試しに、ページファイルを健全性の高い別のSSD(SATA SSD、健全性99)に移動したところ、コミット済みの増加が緩やかになり、メモリ不足のエラーが発生しにくくなりました。

このことから、ページファイルの配置先がシステムの安定性に関与している可能性が高いと考えました。

ページファイルの配置を見直すことで改善する可能性

ページファイルを適切なドライブに配置することで、仮想メモリの動作が安定し、コミット済みの異常な増加を抑えることができるかもしれません。

具体的には、以下のような設定を試すと効果がある可能性があります。

・健全性の低いSSDのページファイルを無効化
・健全性の高いSSDにページファイルを設定する

ページファイルへのアクセスがスムーズになり、仮想メモリの動作が改善される可能性があるのではないかなあと考えています。

原因追及は続くが…ひとまず再起動でしっかりリセットされた

一番調子が悪かったころは、再起動してもコミット済みの容量が減りませんでした。しかし現在は、コミット済みが増えても再起動でしっかりリセットしてくれています。

原因を完全に特定することは難しいですが、ページファイルの配置を見直し、健全性の高いドライブのみを使用することで、システムの安定性が向上する可能性があります。

コミット済みの増加に悩んでいる方は、一度ページファイルの設定を見直してみてはいかがでしょうか。