Intel 第10世代CPU「Comet Lake-S」はターボブースト特化型か?

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AMDの大攻勢が続いた2019年ですが、2020年はIntelのCPUにも期待できそうです。なぜなら、第10世代CPUとして噂されていた「Comet Lake-S」の全容が見えてきたからです。

特にComet Lake-Sの自動オーバークロック機能(ターボブースト機能)については、大幅な強化が見込めそうです。一体どの程度の強化なのでしょうか。

Intel 第10世代「Comet Lake-S」の概要とラインナップ

まずComet Lake-Sについて簡単に整理しておきましょう。2020年にリリースがほぼ確定しているComet Lake-Sは、次のような特徴とラインナップになるようです。

特徴

  • モデルナンバーは「10○○○」の5桁
  • 末尾3桁が900番台のCore i9、700番台のCore i7、400~600番台のCore i5、100および300番台のCorei3
  • プロセスルールは14nm+(第9世代から変わらず)
  • ソケットはLGA1200(1151から刷新)
  • cTDPの導入(TDPのコントロール機能)

デスクトップ向けの主なラインナップ

  • Core i9 10900K…10コア20スレッド、TDP125W
  • Core i9 10900…10コア20スレッド、TDP65W、3~5.1GHz動作
  • Core i7 10700K…8コア16スレッド、TDP125W
  • Core i7 10700K…8コア16スレッド、TDP65W、3~4.8GHz動作
  • Core i5 10600K…6コア12スレッド、TDP125W
  • Core i5 10600…6コア12スレッド、TDP65W、3.3~4.5GHz動作
  • Core i5 10500…6コア12スレッド、TDP65W、3.2~4.3GHz動作
  • Core i5 10400…6コア12スレッド、TDP65W、3.5~4.1GHz動作
  • Core i3 10300…4コア8スレッド、TDP65W、3.7~4.2GHz動作
  • Core i3 10100…4コア8スレッド、TDP65W、3.2~3.8GHz動作

ソケット形状の刷新と、TDPコントロール機能の導入が目新しい要素ですね。また、クロック数の変動が以前よりも大きくなっています。

これは内部の自動オーバークロック機能であるターボブーストの強化によるもので、最大5GHz越えの動作を標準機能として提供しています。

TDP65Wで5GHz越えというのは、なかなか思い切った調整と言えるのではないでしょうか。一部のヘビーユーザー以外、手動のOCは不要になるのかもしれませんね。

強化されたIntelターボブーストとは?

では、ターボブーストについてもう少し詳しく見ていきましょう。第10世CPUでは、新しいターボブースト機能として「Turbo Boost Max Techonolocy 3.0」および「Intel Thermal Velcity Boost」が搭載されるとのこと。

前者はCore i9およびi7の共通機能で、後者はi9向けの専用機能になりそうです。

この2つの機能により、末尾「K」が無い通常モデルでも、自動オーバークロックが強化される見込みです。具体的には、マルチコア及びシングルコアの動作周波数が0.1~0.2GHz向上するとのこと。

Core i9 10900では全コア4.9GHz、シングルコア5.3GHzまで上がる可能性があるとのことです。しかも10コア20スレッドですから、一般のPC向けCPUとしてはRyzenの上位とも十分に張り合えるモデルでしょう。

AMDも”Zen3″搭載のRyzen4000をリリース予定ですから、2020年もゲーミングPCから目が離せない年になりそうですね。