「コイル鳴き」とは?グラボの静音化対策

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PCから発生する正体不明の異音に悩まされたことはありませんか?異音はさまざまな原因で発生します。

特にゲーミングPCは、「グラボのコイル鳴き」が異音の原因であることが多く、コイル鳴きをいかに治すかが静音化のポイントです。

ここでは、コイル鳴きとは何なのか、どう対策すればよいのかなどを解説します。

グラボのコイル鳴きとは何か?

いわゆる「ジーー」「キーーー」「ギューー」「ジリジリジリ」といった異音で、電子部品に使われるコイル(電線をらせん状に巻いた部品)が振動して発する異音です。

コイルは電流が流れると電磁石となり、電磁石化したコイルが振動することでコイル鳴きが発生するといわれています。

実はコイル鳴きの元になる振動は頻繁に発生しているのですが、その多くは人間の耳に聞こえない周波数です。この周波数が人間の耳に聞こえる領域に達すると、異音になってしまいます。

コイル鳴きの対策は?

コイル鳴きの対策としては、次の3つが挙げられるでしょう。

グラボの電圧とクロックを下げる

グラボにかかる電圧、クロック数などを下げ、低負荷状態にすると音は小さくなる傾向にあります。

ただし、パフォーマンスが犠牲になることから、恒久的な対策とは言えないでしょう。そもそもゲーミングPCのグラボを低負荷で動かし続ける、というのはあまり現実的ではありませんから。

ゲームプレイ時だけ通常動作させ、アイドリング時はクロックを下げるといった運用であれば問題ないかもしれません。

ファンの回転数を下げる

もしGPUファンの回転数をコントロールできるなら、回転数を下げてみましょう。ファンの振動が原因になっていることもあります。

ただし、ファン自体が異音を発している場合は、静音タイプのファンに即交換がおすすめです。こちらは、グラボのコイル鳴きよりも確実かつ安価に対策できます。

コイル部分を固定する

こちらは荒技の部類なので、あまりおすすめできませんが。鳴いている(と予想される)コイル部分を何らかの方法で固めてしまうと、コイル鳴きがおさまることがあります。

ゴプテープで巻いたり、木工用ボンドを垂らしてみたりと、樹脂などで固めたりと、方法は色々です。しかし、当然ながらどれも「保証対象外」になる行為ですから、自己責任の下で行ってください。

ちなみに私は、100円均一のエポキシ樹脂で対策したことがあります。運よく静かになりましたが、PC初心者にはあまりおすすめできません。

メーカーに交換を依頼する

もしメーカーが交換に応じてくれるようであれば、この方法が最も安全かつ確実です。

最近では、コイル鳴きが発生している動画(ベンチマークの動作画面とPC本体が移っていて、コイル鳴きが確認できる動画など)を送ると対応してくれるケースもあるようです。

また、BTOメーカーなどで購入したPCであれば、相談に乗ってくれることもあります。さらに、パーツ単体で購入している場合は、店舗に持ち込んでみると動作確認を行ってくれるかもしれません。

深刻化する前に対策を

高負荷状態で長く使用していると、コイル鳴きが酷くなり、耐えがたくなる可能性があります。BTOメーカーであれば、コイル鳴きに対応してくれることも多いはずです。

ただしコイル鳴きは、いわゆる「不具合」とはみなされず保証対象外になることもあるので、まずは問い合わせてみてください。