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かつては、当たり前だった「パーティション分割」も、ドライブの大容量化と高速化でそれほど必要性を感じなくなりました。
では、ゲーミングPCにパーティション分割は必要なのでしょうか。実際の運用を踏まえて考えてみます。
そもそもパーティション分割は何のため?
パーティション分割は、「ひとつの物理的なストレージを、論理的に複数の領域に分ける」ことです。
こうすることで「OS用の領域」「その他のデータ領域」という住みわけができるようになります。
その他のメリットとしては、
・どこにどのようなデータがあるか、管理しやすくなる
・OSの再インストールなどでも、データが消えなくなる
・バックアップ用のデータフォルダが確保しやすくなる
といったものが挙げられるでしょう。しかし、これらはいずれも「ストレージが高価だった時代」の名残です。
今は大容量かつ高速なストレージが安価に入手できるため、正直なところ「パーティション分割が必須」とは言えません。
BTOパソコンのメーカーサイトでも、注文時にパーティション分割は任意になっていますよね。いわゆるオプションです。
CドライブはOS起動用とするならば、250GB程度のSSDを放り込めばそれで十分ですし、データ用のストレージは1TBを別で購入しても5000円程度。
物理的に2つのストレージを安く入手できるため、わざわざひとつのストレージを論理的に分割する必要が無いわけです。
そもそも、パーティション分割をしていようが、ストレージが物理的に故障してしまえばあまり意味はありませんから。
また、OS自体もUSBメモリや外付けSSDなどの小型ストレージが充実しているため、物理的なストレージがひとつでもあまり苦労しません。
外付けのストレージをデータ用とするだけで、パーティション分割はほぼ不要となるからです。
ゲーミングPCではどうなのか
基本的にこの流れはゲーミングPCでも同様です。
そもそもゲーミングPCは、ゲームクライアントとOSさえ満足に動けば、ストレージ容量は最低限で良いもの。
最近のゲームは、クライアントのファイルサイズ自体がかなり大きいので、ゲームクライアント用のストレージは別に用意したほうが良いでしょう。
つまり、CドライブとDドライブは物理的に分けておいたほうが無難です。そうすると、ますますパーティション分割は必要なくなりますよね。
「OS用ストレージ」と「データ用ストレージ(ゲームクライアント用ストレージ)」が完全に別なわけですから。
また、SSDが非常に安くなっており、なおかつM.2 SSDとSATA SSDは体感上ほとんど速度が変わりません。
CドライブはM.2 SSDで、ゲームクライアント用のDドライブはSATA SSDという運用でも、かなり高速で快適な動作が実現できます。
パーティション分割費用でSSDを買ったほうが良い
ということで、個人的には「パーティション分割にかかるお金でSSDをもう一つ買ったほうが良い」という結論に達しています。
BTOメーカーでゲーミングPCを購入したことがある方はわかると思いますが、パーティション分割には費用がかかります。
だいたい2000円~4000円程度ではないでしょうか。今ならこのくらいの値段でSATA SSDやHDDが簡単に買えてしまいますからね。
物理的に別ドライブにしておいたほうが何かと安全ですし、運用も楽です。あまりパーティション分割にはこだわらず、ストレージを複数のせたほうが幸せになれそうです。