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BTOパソコンは、初心者でも手軽に最新ゲーミングPCを手に入れる方法ですが、ネット上では「パーツがしょぼい」といった口コミが散見されます。
確かに自作PCのように完全にパーツを選ぶことはできません。しかし、個人的に耐久性や品質に問題を感じたことはありませんでした。
そこで、BTOパソコンのパーツは本当に「しょぼい」のかを考えてみたいと思います。
確かにハイグレードなパーツは使われていないが…
結論から言うと、一部のハイグレードモデル以外は、確かにパーツのグレードは高くないと思います。
なぜそう言い切れるかというと、BTOメーカーの中にはパーツの具体的な名称やグレードを公開していないところがあるからです。
しかし、だからと言ってBTOパソコンに使われているパーツが「しょぼい」とは思いませんね。
私はこれまで5回ほどBTOパソコンを購入し、そのたびに分解→再組立てを行ってきました。これは、個人的にどのメーカーのパーツを使っているかに興味があったのと、アップグレードや清掃などメンテナンスのためです。
そこで、個人的な経験をもとに、BTOパソコンのパーツに関するレビューを行ってみたいと思います。
ミドルレンジ以下では「OEM品」が中心
BTOパソコンの中でもミドルレンジクラス以下では、MSIやASUSのように誰もが聞いたことがある有名メーカーのパーツは使用していないことが多いです。
これは、コストカットのために行われているわけですが、だからといって性能や品質が劣っているとは言えないのです。
こうしたBTOパソコンに使用されているパーツは、いわゆる「OEM品」であり、メジャーなメーカーと同等の品質を保ちつつ、代替生産しているという代物。
もっと厳密にいうと、OEMではなく廉価版製品の代替生産なのですが、品質はしっかりしています。
ここでいう廉価版とは、市販されているメジャーブランドのマザーボードから、不要な機能を除いて本当に必要な機能のみに絞った製品です。
マザーボードでは特にこの傾向が強く、MSIやASUSの廉価版からさらに機能を絞り、低価格で安定性の高いパーツに仕上げていることが多いですね。
例えば、ECSのマザーボードやエンハンス製の電源などは、BTOパソコンによく使用されているイメージです。これらは、知名度こそ低いものの、OEM品を大量に生産してきた歴史があり、品質はしっかりしています。
私もECS製マザーボードやエンハンス製電源を使っているBTOパソコンを何度か購入しましたが、3~5年間ほぼ無休で連続稼働させてもびくともしませんでした。
機能面では当然、メジャーなメーカーに劣りますが、「OCなし、GPU一枚刺し、メモリは2枚刺し」といったごくスタンダードな構成であれば、何の問題もありません。
「しょぼい」のではなく「うまくコストカットしている」が正解
このように、BTOパソコンは、私たち一般人が入手できないルートでコストパフォーマンスの高いパーツを購入し、それを組み合わせることで耐久性に優れたゲーミングPCを作っているのです。
確かにゼロから自作する場合に比べると機能面では見劣りしますが、省かれている機能はすべて「ほとんど使わないもの」ばかり。
必要十分な性能を、適正価格で販売するための工夫であって、無暗にコストカットしているわけではないのです。
ゲーミングPCは精密機械であるため、パーツごとの絶対性能よりも「バランス」が重要。そのバランスを保ちつつ、うまくコストを削っている点がBTOパソコンの魅力だと思いますね。
まあ、もし不満があればBTOパソコンをベースとして少しずつパーツをアップグレードすればよいわけですし、最初の一台としてはとても良い選択肢なのではないでしょうか。